サントリーオールドとリザーブの違いを徹底比較!味や歴史を解説 | Guide of Whisky
サントリーオールドとリザーブの違いを徹底比較!味や歴史を解説

ウイスキーガイド イメージ

※本ページはプロモーションが含まれています

サントリー

サントリーオールドとリザーブの違いを徹底比較!味や歴史を解説

 

サントリーのウイスキーといえば、多くの人がその名を思い浮かべる「オールド」と「スペシャルリザーブ」。

どちらも長く愛されてきた銘柄ですが、いざ両者を比べようとすると、具体的な違いについて疑問を持つ方も少なくありません。

 

この記事では、そもそもサントリー オールドって何?という基本的な問いから、ではサントリースペシャルリザーブとは何ですか?という核心に迫る情報まで、詳しく解説を進めます。

中には、サントリーオールドはいつ頃終売になったのですか?といった誤解や、サントリーオールドと角瓶の違いは何ですか?という他の銘柄との比較に関する疑問もあるでしょう。

 

さらに、サントリーオールド、リザーブ、ローヤルの関係性といったラインナップ上の立ち位置や、昔飲んだ味と違うと感じる方のために旧ボトル、特にリザーブ特級と特級の見分け方は?という少しマニアックな情報も掘り下げます。

スペシャルリザーブはまずい、あるいはうまいといった実際の評価、そしてスペシャルリザーブと白州は似てる?その違いとは何か、サントリーリザーブとサントリースペシャルリザーブという名称の違いまで、あらゆる角度から二つのウイスキーを徹底的に比較検証します。

 

記事のポイント

  • オールドとリザーブの誕生背景と歴史的な位置づけ
  • キーモルトや製法に由来する味わいの具体的な違い
  • 現在のラインナップにおける両者の価格と立ち位置
  • 「まずい」「白州に似てる」などよくある評判の真相

 

Table of Contents

サントリー「オールド」と「リザーブ」の違いを徹底解説

サントリー「オールド」と「リザーブ」の違いを徹底解説


ウイスキーガイド イメージ

この章ではオールドとリザーブの誕生背景や味わいの違いといった基本情報から、角瓶やローヤルとの関係性までを解説します。

旧ボトルの見分け方など、より深い知識を得たい方はぜひ参考にしてください。

 

ポイント

  • そもそもサントリー オールドって何?
  • ではサントリースペシャルリザーブとは何ですか?
  • サントリーオールドはいつ頃終売になったのですか?
  • 比較解説!サントリーオールドと角瓶の違いは何ですか?
  • サントリーオールド、リザーブ、ローヤルの関係性
  • 旧ボトル?リザーブ特級と特級の見分け方は?

 

そもそもサントリー オールドって何?

そもそもサントリー オールドって何?


ウイスキーガイド イメージ

サントリーオールドは、サントリーの前身である壽屋(ことぶきや)が1950年(昭和25年)に発売した、日本のウイスキー史を象徴するブレンデッドウイスキーです。

開発自体は戦時中の1940年から始まっており、まさに激動の時代を乗り越えて生まれました。

その根底には、創業者・鳥井信治郎氏の「日本人の繊細な味覚に合った、世界に誇れる国産ウイスキーを造りたい」という揺るぎない情熱がありました。

これは、単に模倣ではない、日本の風土と食文化に根差した味わいを追求する試みの集大成だったのです。

 

その理由は、当時の国産ウイスキーがまだ発展途上であった時代に、本場スコッチウイスキーに比肩する本格的な品質を目指して作られたからです。

ブレンドの核となるキーモルトには、サントリーの原点である山崎蒸溜所のシェリー樽原酒を贅沢に使用しています。

シェリー樽由来の華やかで豊かな甘い香りと、ドライフルーツを思わせる熟成香が特徴です。

味わいは非常にまろやかで、角が取れた口当たりでありながら、しっかりとしたコクと重厚さを感じさせます。

この絶妙なバランスが、長年にわたり多くの人々を魅了し続けているのです。

(出典:サントリー公式サイト SUNTORY OLD

 

例えば、その象徴ともいえる丸みを帯びた黒いボトルは、安定感のある形状から「だるま」や「たぬき」の愛称で広く親しまれました。

高度経済成長期には、庶民にとって「いつかは飲みたい」と憧れる高級品の代表格であり、お歳暮の定番ギフトとして家庭の飾り棚を彩ることも少なくありませんでした。

このように、サントリーオールドは単なるアルコール飲料という存在を超え、戦後日本の復興と豊かさの象徴として、人々の暮らしや文化の中に深く根付いてきた、まさに時代と共に歩むウイスキーと言えるでしょう。

 

サントリー オールド 700ml 43度

 

ではサントリースペシャルリザーブとは何ですか?

ではサントリースペシャルリザーブとは何ですか?


ウイスキーガイド イメージ

サントリースペシャルリザーブは、1969年(昭和44年)にサントリー創業70周年という節目を記念して発売された、画期的なブレンデッドウイスキーです。

このウイスキーが生まれた背景には、翌1970年に開催を控えていた大阪万国博覧会の存在が大きく影響しています。

日本が国際社会の一員として大きく飛躍しようとしていたこの時期、「世界中から訪れる人々に胸を張って提供できる、国際水準の国産ウイスキーを」という強い想いのもと、当時のサントリーの技術の粋を集めて開発されました。

 

このため、その世界観はボトルデザインにも色濃く反映されています。

サントリーオールドが持つ伝統的で重厚なイメージとは一線を画し、当時のウイスキーボトルの主流であった角張ったデキャンタ調ではなく、直線と曲線を組み合わせたモダンで洗練された形状が採用されました。

これは、伝統を重んじつつも、未来を見据えた新しい時代のウイスキーとしての立ち位置を明確にするという、サントリーの強い意志の表れであったと考えられます。

まさに、古き良き日本のイメージから、より現代的でスタイリッシュな日本へと移り変わる時代性を象徴するデザインでした。

 

味わいの核となるキーモルトも、時代と共に進化を遂げています。

発売当初は、サントリーの伝統を受け継ぐ山崎蒸溜所のホワイトオーク樽原酒が主体でしたが、2025年9月時点の現行品では、南アルプスの豊かな自然に抱かれた白州蒸溜所のモルト原酒がキーモルトとして使用されています。

(出典:サントリー公式サイト リザーブ

この変更により、味わいは大きく変化しました。

バニラを思わせる甘く華やかな香りが際立ち、口当たりは非常にクリーンでスムースな味わいが特徴となっています。

オールドに次ぐ高級ウイスキーとして登場し、都会的なバーやクラブなどで若者からの人気も博したリザーブは、時代のニーズを的確に捉え、進化を続ける現代的なウイスキーの代表格です。

表1:サントリーオールドとスペシャルリザーブの基本仕様比較
特徴サントリーオールドサントリースペシャルリザーブ
発売年1950年1969年
コンセプト日本の伝統・高級品の象徴国際品としての洗練・現代性
キーモルト(現行品)山崎蒸溜所シェリー樽原酒白州蒸溜所ホワイトオーク樽原酒
味わいの特徴まろやかで甘く、重厚華やかでスムース、クリーン
アルコール度数43%40%
希望小売価格(税別)2,250円(700ml)3,000円(700ml)

※価格と仕様は2025年9月時点のサントリー公式サイトの情報に基づきます。

 

ウイスキー サントリー リザーブ 700ml

 

サントリーオールドはいつ頃終売になったのですか?

サントリーオールドはいつ頃終売になったのですか?


ウイスキーガイド イメージ

結論から申し上げますと、「サントリーオールドは終売になった」という情報は全くの誤りです。

サントリーオールドは、1950年の発売から70年以上もの長い歳月が流れた2025年9月11日時点でも、一度も終売になったことはなく、サントリーの主力商品の一つとして現行品の製造・販売が続けられています

(出典:サントリー公式サイト オールド商品情報

 

なぜなら、サントリーオールドは単なる一商品ではなく、日本のウイスキー文化そのものを築き上げてきた歴史的な銘柄であり、サントリーのブランドアイデンティティを語る上で欠かすことのできない定番商品だからです。

発売当初から続く伝統の味わいは、今なお多くの根強いファンに支えられており、世代を超えて愛されるロングセラーとしての地位を確立しています。

 

ただし、「終売になったのではないか」という噂が立つ背景には、いくつかの理由が考えられます。

一つは、時代と共にラベルのデザインやブレンドの内容が少しずつ変化してきたことです。

昔の味わいに慣れ親しんだ方が現在のボトルを飲んだ際に、印象の違いから「別の商品になった=昔のオールドは終売した」と感じてしまう可能性があります。

また、近年は多様なウイスキーが市場に登場しており、スーパーマーケットや酒店によっては、棚のスペースの都合上で取り扱いがない、あるいは目立たない場所に置かれている店舗も存在します。

 

このような複合的な理由から、見かける機会が減ったと感じる方が「終売になったのでは?」という疑問を抱くことがありますが、実際には全国の主要な酒販店やオンラインストアで安定して供給されており、いつでも購入することが可能です。

 

サントリー オールド 700ml 43度

 

比較解説!サントリーオールドと角瓶の違いは何ですか?

比較解説!サントリーオールドと角瓶の違いは何ですか?


ウイスキーガイド イメージ

サントリーオールドと角瓶は、どちらも長年にわたり日本の食卓やバーカウンターで愛されてきた、サントリーを代表するブレンデッドウイスキーです。

しかし、この二つの銘柄は、その開発経緯、味わいの方向性、そして想定される飲用シーンにおいて、明確な違いが存在します。

 

言ってしまえば、オールドが「ハレの日」や自分へのご褒美といった、特別な時間のためにじっくりと味わう「プレミアムウイスキー」として位置づけられているのに対し、角瓶は「いつもの食卓」に寄り添い、日常的に気軽に楽しむための「デイリーウイスキー」として開発されました。

このコンセプトの違いが、味わいや価格設定のすべてに反映されています。

 

具体例を挙げると、その味わいの核となるキーモルトに大きな違いがあります。

オールドは、山崎蒸溜所のシェリー樽原酒をキーモルトとしており、アルコール度数は43%です。

これにより、レーズンのようなドライフルーツの甘みと豊かな熟成香、そして重厚でまろやかなコクが生まれます。

一方、角瓶は山崎蒸溜所と白州蒸溜所のバーボン樽原酒を絶妙なバランスでブレンドし、アルコール度数は40%です。

こちらは、バニラのような甘やかな香りと厚みのある味わいを持ちつつも、後口はドライですっきりとしたキレの良さが特徴となっています。

 

もちろん価格帯も異なり、使用される原酒の構成を反映して、オールドの方が角瓶よりも高く設定されています。

このように、オールドはストレートやロックで、その深いコクと余韻をゆったりと味わうための「深み」を追求しています。

対照的に、角瓶はハイボールにした際に最もその魅力が引き立つよう、ソーダで割っても香味のバランスが崩れない「キレ」を追求しており、それぞれの飲用シーンに合わせて設計されている点が大きな違いなのです。

 

サントリー 角瓶 1本 700ml

 

サントリーオールド、リザーブ、ローヤルの関係性

サントリーオールド、リザーブ、ローヤルの関係性


ウイスキーガイド イメージ

サントリーオールド、スペシャルリザーブ、そしてサントリーローヤルは、サントリーが誇るブレンデッドウイスキーの中核をなすラインナップです。

これらは単に個別の商品として存在するだけでなく、それぞれが異なる価格帯、コンセプト、そして格付けを持つことで、サントリーウイスキーの世界観を形作る三兄弟のような関係にあります。

日本のウイスキー市場の成熟と共に、多様化する消費者のニーズに応える形で、それぞれが独自の役割を担ってきました。

 

この3つの銘柄を、発売された年代順ではなく、現在の市場における価格と格式の順に並べると、一般的に「オールド < スペシャルリザーブ < ローヤル」となります。

この序列は、使用される原酒の種類や熟成年数、そしてブランドが持つ歴史的な権威性を反映したものです。

 

それぞれの立ち位置

サントリーオールド(1950年発売)

(1950年の大古酒!) サントリー ウイスキー オールド 特級 従価 希少アルミキャップ 43度 760ml

 

まさにサントリーの伝統と歴史を象徴する、プレミアムウイスキーの草分け的存在です。

戦後の日本において高級ウイスキーの代名詞となり、多くの人々にとって憧れの的でした。

シェリー樽原酒由来の重厚でまろやかな味わいは、日本のウイスキーの原点とも言える安心感と満足感を与えてくれます。

 

サントリースペシャルリザーブ(1969年発売)

オールドに次ぐ価格帯に位置し、より現代的で洗練された味わいを追求したウイスキーです。

大阪万博を前に国際化が進む時代に合わせ、モダンなボトルデザインと、白州モルトをキーとする華やかでスムースな香味で登場しました。

伝統的なオールドとは異なる、新しい価値観を提示した銘柄です。

 

サントリーローヤル(1960年発売)

サントリーの創業者であり、初代マスターブレンダーでもある鳥井信治郎氏が手がけた生涯の最高傑作と称される、当時の最上級品です。

熟成年数の長い貴重な山崎モルト原酒を贅沢に使用し、そのブレンドはまさに芸術品と評されました。

漢字の「栓」を模したボトルデザインも特徴的で、特別な贈答品としての地位を確立しています。

(出典:ウイスキー愛好家のブログ記事

 

サントリー ローヤル 700ml

 

このように考えると、それぞれのウイスキーが持つキャラクターは明確に異なります。

オールドが日常の中の少し贅沢な晩酌に寄り添う一本だとすれば、リザーブはモダンなバーシーンや仲間との集いにも映えるスタイリッシュな一本

そしてローヤルは、退職祝いや結婚記念日といった、人生の節目を祝うための特別な一本と言えるでしょう。

これらは、サントリーが提供するブレンデッドウイスキーの多様性と奥深さを示す、重要なラインナップなのです。

 

旧ボトル?リザーブ特級と特級の見分け方は?

旧ボトル?リザーブ特級と特級の見分け方は?


ウイスキーガイド イメージ

サントリーリザーブの旧ボトル、特にラベルに「特級」という表示があるものは、現行品とは異なる原酒構成や味わいを持つため、ウイスキーコレクターや熱心な愛好家の間で特に高い人気を誇ります。この「特級」とは、1989年(平成元年)の酒税法改正によって廃止されるまで日本に存在した、ウイスキーの等級区分の一つです。当時の制度では、モルト原酒の含有率などに応じて「特級」「一級」「二級」に分けられており、「特級」はその最高ランクに位置づけられていました。

このため、ボトルに「特級」の表示があれば、それは1989年以前に製造・瓶詰めされた古いボトルであることの確実な証明になります。これは、品質の高さを示すと同時に、そのボトルが昭和という時代を経てきた証でもあるのです。

見分け方としては、物理的なボトルの違いもありますが、まずはラベルのデザインや記載されている内容に注目するのが最も確実です。以下に、主なチェックポイントを挙げます。

 

「特級」の表示

サントリー スペシャルリザーブ 特級 Suntory Special Reserve 80s  43% 760ml

 

これが最も分かりやすく、決定的な目印です。

ラベルのどこかに漢字で「特級」とはっきりと記載されています。

通常は、アルコール度数や容量の近くに記されていることが多いです。

この二文字があるだけで、そのボトルが持つ歴史的な価値は大きく変わります。

 

ラベル下部の製造者表記

ラベルの下部に記載されている製造者の社名や住所も、年代を特定する上で非常に重要な手がかりとなります。

例えば、「SUNTORY LIMITED」という英語表記や、「大阪市北区堂島浜通2丁目」という旧本社の住所が記載されているものは、古い年代のものである可能性が非常に高いです。

現行品の「サントリー株式会社」や現在の住所とは異なるため、比較することで一目瞭然です。

 

ボトルの形状やキャップ、容量表記

より専門的な知識が必要になりますが、ボトルの細部にも年代による違いが見られます。

年代が古いものほどガラスに厚みがあったり、キャップがシンプルな金属製であったりします。

また、容量表記が現在の700mlや750mlではなく、「760ml」となっているボトルも存在し、これも古い年代のボトルの特徴の一つです。

(出典:ウイスキーコレクターのブログ 伏見蒸溜館~備忘録

 

なお、特級時代の初期のリザーブは、キーモルトが山崎蒸溜所の円熟した原酒であったため、白州蒸溜所の若々しく爽やかな原酒がキーモルトである現行品とは、味わいの方向性が大きく異なります。

一般的に、特級ボトルはより重厚で複雑、スモーキーな香味を持つと評価されています。

もし幸運にも古いボトルを見つけた際は、こうした歴史的背景や味わいの変遷に思いを馳せながら、その一滴一滴をじっくりと味わうのも、ウイスキーの大きな楽しみ方の一つかもしれません。

 

購入前に知りたい!サントリーのオールドとリザーブの違い

購入前に知りたい!サントリーのオールドとリザーブの違い


ウイスキーガイド イメージ

この章ではスペシャルリザーブに関する「まずい?」「白州に似てる?」といった評判の真相を、口コミや評価をもとに深掘りします。

購入前に味わいの特徴や評価を詳しく知っておきたい方におすすめです。

 

ポイント

  • スペシャルリザーブはまずい?うまい?実際の評価
  • スペシャルリザーブと白州は似てる?その違いとは
  • サントリーリザーブとサントリースペシャルリザーブ
  • まとめ:サントリーのオールドとリザーブ、違いの要点

 

スペシャルリザーブはまずい?うまい?実際の評価

スペシャルリザーブはまずい?うまい?実際の評価


ウイスキーガイド イメージ

サントリースペシャルリザーブの味わいに関する評価は、しばしば「まずい」という厳しい意見と、「うまい」という好意的な意見の両方が見られます。

これは、このウイスキーが持つ独特のキャラクターと、飲む人の好みや飲み方、さらには時代の変遷が複雑に絡み合っているためです。

一方的な評価が難しい、まさに個性的な一本と言えるでしょう。

 

ウイスキー サントリー リザーブ 700ml

 

まず「まずい」と感じる方の意見を掘り下げると、いくつかの理由が考えられます。

一つは、サントリーオールドのようなシェリー樽由来の濃厚な甘さや、昨今のトレンドであるフルーティーなウイスキーを期待して飲むと、リザーブの持つクリーンでややドライな味わいが物足りなく感じられるケースです。

また、ウイスキー特有のアルコール感や、穀物由来の風味が少し強く感じられることもあり、これが苦手な方には合わないかもしれません。

特に、発売当初の山崎モルトが主体だった頃の、より骨太でリッチな味わいを知る往年のファンからは、現行品のすっきりとした味わいに変化したことに対して「軽くなった」「昔の方が良かった」といった、ある種の寂しさを込めた声も聞かれます。

 

一方で「うまい」と評価する方の多くは、まさにその現代的で洗練された香味を高く評価しています。

現行品の特徴である白州モルト由来の、青リンゴやミントを思わせる爽やかで華やかな香りと、スムースでクリーンな飲み口は、他のウイスキーにはない魅力です。

全体的にクセが少なくバランスが取れているため、食事の味わいを邪魔しません。

ストレートやロックはもちろんのこと、特にハイボールにした際にその爽快感が際立ち、和食から洋食まで幅広い料理と合わせられる万能選手だという意見が多数です。

(出典:ウイスキー情報サイト WHISKY PORT

 

このように言うと、スペシャルリザーブの評価は、飲む人がウイスキーに何を求めるかによって大きく左右される、というのが実情です。

サントリーオールドのような伝統的で重厚な味わいや複雑さを求めるか、あるいは白州のような爽やかさと現代的な飲みやすさを求めるかによって、その印象は180度異なるものになるでしょう。

購入を検討する際は、まずハイボールなど気軽に試せる飲み方から入ってみるのが良いかもしれません。

 

スペシャルリザーブと白州は似てる?その違いとは

スペシャルリザーブと白州は似てる?その違いとは


ウイスキーガイド イメージ

「スペシャルリザーブを飲むと、白州を思い出す」「どこか似ている気がする」という感想を持つ方がいるのは、非常に的を射た、鋭い意見です。

その理由は極めて明確で、2025年9月11日現在のスペシャルリザーブの味わいの核、つまりキーモルトとなっているのが、サントリー白州蒸溜所で造られたモルト原酒だからです。

この共通のDNAが、両者の間に確かな類似性を生み出しています。

 

これにより、両方のウイスキーには共通する特徴的な香味が生まれます。

具体的には、白州蒸溜所が位置する南アルプスの森を思わせるような、若葉やミントのような爽やかな香り(グリーンノート)、軽快でクリーンな口当たり、そして後口にかすかに感じられる、穏やかで上品なスモーキーさ。

これら白州モルトが持つ唯一無二の個性が、スペシャルリザーブの味わいの骨格の中にもはっきりと感じ取ることができるのです。

 

しかし、もちろん両者は全く同じものではありません。

最も大きな、そして決定的な違いは、ウイスキーの酒類としての定義そのものにあります。

スペシャルリザーブが、個性豊かなモルト原酒と、味わいを調和させるグレーン原酒をブレンドした「ブレンデッドウイスキー」であるのに対し、シングルモルトウイスキー「白州」は、その名の通り白州蒸溜所のモルト原酒のみで造られた「シングルモルトウイスキー」である点です。

(出典:ウイスキー愛好家のブログ記事

 

このため、味わいの表現方法が異なります。スペシャルリザーブは、ブレンドされた知多蒸溜所などのグレーンウイスキーによって、モルトの個性がやや穏やかになり、全体としてよりスムースで調和の取れた、万人向けの味わいに仕上げられています。

一方で、「白州」は蒸溜所の個性がダイレクトに表現され、モルト本来の複雑さや、幾重にも重なる香りの層をより深く、鮮烈に感じることができます。

 

白州 NV 700ml サントリー 43度 シングルモルト 箱付

 

例えるなら、「白州」が力強いソロボーカリストの独唱だとすれば、スペシャルリザーブは優秀なコーラス隊がその歌声を支える合唱曲のようなものです。

スペシャルリザーブは、白州の美しいエッセンスを内包しつつ、より多くの人に楽しんでもらうためにバランスを整えた、飲みやすいウイスキーと捉えることができるでしょう。

 

サントリーリザーブとサントリースペシャルリザーブ

サントリーリザーブとサントリースペシャルリザーブ


ウイスキーガイド イメージ

結論から申し上げますと、「サントリーリザーブ」と「サントリースペシャルリザーブ」は、どちらも全く同じ商品を指す名称であり、両者に製品としての違いは一切ありません。

 

ボトルのラベルにも記載されている通り、このウイスキーの正式な商品名は「サントリーウイスキー スペシャルリザーブ」です。

しかし、日常会話や飲食店の現場では、その名称の長さから、シンプルに「リザーブ」と略して呼ばれることが圧倒的に多いのが実情です。

 

なぜなら、1969年の発売以来、半世紀以上もの長い歴史の中で、その呼びやすさから愛好家やバーテンダー、酒販店のスタッフの間で自然と短い愛称が定着したためと考えられます。

これは、サントリーオールドがその特徴的なボトル形状から「だるま」という愛称で呼ばれたり、サントリーウイスキー角瓶が「角瓶」と呼ばれるのと全く同じ現象です。

長年市場に存在し、広く多くの人々に親しまれているロングセラー商品だからこそ生まれた、一種の文化とも言えるでしょう。

 

したがって、あなたが酒販店の棚で「サントリーリザーブ」というポップを見ても、「サントリースペシャルリザーブ」と書かれたボトルを見ても、指しているのは全く同じ現行品のボトルです。

「通常のリザーブ」と「特別なスペシャルリザーブ」という二つの異なる商品が存在するわけではないので、混同しないようにしましょう。

 

ただし、これまでの章で触れてきた通り、古い年代に製造されたボトル、特に「特級」表示のあるものには、ラベルのデザインやキーモルトの構成、そして味わいに違いが存在します。

もしあなたがウイスキーの歴史や味わいの変遷に興味があるならば、購入の際には「特級」表示の有無やラベル下部の製造者表記などを注意深く確認すると、より深いウイスキーの世界に触れることができるかもしれません。

 

まとめ:サントリーのオールドとリザーブ、違いの要点

記事のポイント まとめです

  • サントリーオールドは1950年に発売された伝統と歴史の象徴
  • スペシャルリザーブは1969年に発売された現代性と洗練の象徴
  • オールドのコンセプトは「日本人のための本格ウイスキー」
  • リザーブのコンセプトは「世界に通用する国際的なウイスキー」
  • オールドのキーモルトは山崎蒸溜所のシェリー樽原酒
  • 現行リザーブのキーモルトは白州蒸溜所のホワイトオーク樽原酒
  • オールドは重厚でまろやか、甘みが際立つ味わい
  • リザーブは華やかでスムース、クリーンな味わい
  • ボトルの愛称はオールドが「だるま」、リザーブには特にない
  • アルコール度数はオールドが43%、リザーブが40%
  • 価格帯はリザーブの方がオールドより少し高く設定されている
  • オールドは終売しておらず現行品として販売中
  • リザーブの評価は求める味わいによって「まずい」「うまい」と分かれる
  • リザーブは白州モルトがキーモルトのため白州の片鱗を感じさせる
  • 「サントリーリザーブ」は「スペシャルリザーブ」の一般的な愛称

 

【参考情報一覧】

 

/関連記事


サントリーオールドは本当にうまい?味と評判を徹底解説
関連記事サントリーオールドは本当にうまい?味と評判を徹底解説

  「サントリーオールドって、昔からあるけど本当にうまいんだろうか?」多くのウイスキーファンが一度は抱くこの疑問。 スーパーや酒店で必ずと言っていいほど見かける、親しみやすい「だるま」のボト ...

続きを見る


サントリーオールド混ぜ物の噂は本当?歴史と今を徹底解説
関連記事サントリーオールド混ぜ物の噂は本当?歴史と今を徹底解説

  そもそもサントリーオールドとはどのような歴史を持つウイスキーなのか、そしてなぜ一部で「ウイスキーじゃない」とまで言われる理由が存在するのか、多くの方がその背景に深い疑問を感じています。 ...

続きを見る


「サントリーオールドまずい」は誤解?味の真相と歴史を解説
関連記事「サントリーオールドまずい」は誤解?味の真相と歴史を解説

  「サントリーオールドはまずい」という、少し辛辣なキーワードで検索されたあなたは、購入を迷っていたり、あるいは過去に飲んでみてしっくりこなかった経験をお持ちなのかもしれません。 このウイス ...

続きを見る


サントリースペシャルリザーブの評価は?味や定価を徹底解説
関連記事サントリースペシャルリザーブの評価は?味や定価を徹底解説

  黒い丸みを帯びたボトルと金色のラベル。 サントリー スペシャル リザーブは、半世紀以上にわたり日本のウイスキーシーンを見つめ続けてきた、まさに定番中の定番です。 かつては多くの家庭の戸棚 ...

続きを見る

 

-サントリー