サントリーウイスキー格付け|後悔しない賢い選び方 | Guide of Whisky
サントリーウイスキー格付け|後悔しない賢い選び方

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サントリー

サントリーウイスキー格付け|後悔しない賢い選び方

 

「サントリーのウイスキー、種類が多すぎてどれが本当に良いのか分からない」「山崎と白州と知多の違いは何ですか?」

世界的なジャパニーズウイスキーブームの中、こうした疑問をお持ちの方は少なくないでしょう。

ウイスキーの世界に足を踏み入れたばかりの方から、大切な方への贈り物を選んでいる方まで、その選択肢の多さに戸惑うこともあるかもしれません。

この記事では、そもそもウイスキーって何?という基本的な知識から、日本の三大ウィスキーはサントリーだけ?といった素朴な疑問、さらには競合ニッカウイスキー格付けとの比較まで、あなたが抱えるあらゆる「知りたい」に応えます。

 

サントリーと言えば、ハイボールでおなじみの角瓶を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、その一方で、世界の品評会で最高賞を総なめにし、専門家たちを唸らせる最高級のボトルも数多く生み出しています。

その歴史の中には、歴代の銘柄と惜しまれつつも市場から姿を消した廃盤の品々も存在します。

この記事では、日常に寄り添う定番ウイスキー一覧から、いつかは味わってみたい憧れの高級品、そしてその頂点に立つ最上級ウイスキーまで、その全体像を丁寧に紐解いていきます。

 

また、最新の人気ウイスキーランキングを読み解きながら、今や入手困難となった人気銘柄を定価で買うにはどうすれば良いか、その具体的な方法にも迫ります。

そして、友人との集まりや自分へのご褒美、フォーマルな贈り物といった具体的なシーン別で探すおすすめの一本を提案し、あなたのウイスキー選びを力強くサポートします。

この記事は、複雑で奥深いサントリーウイスキーの世界を旅するための羅針盤です。

格付けという指標を多角的に分析し、あなたが心から満足できる一本に辿り着くための、後悔しない賢い選び方を徹底解説します。

 

この記事で分かること

記事のポイント

  • サントリーウイスキーの全体像と主要ブランドの個性
  • 国際的な評価や市場の人気に基づく客観的な格付け
  • 価格やシーンに応じた最適な一本を見つけるための視点
  • 希少なボトルから定番品まで、幅広いラインナップの魅力

 

Table of Contents

サントリーウイスキー格付けの基準を徹底解説

サントリーウイスキー格付けの基準を徹底解説


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この章では「格付け」の前提となる基礎知識を解説します。

ウイスキーの定義から、サントリーの立ち位置や主要ブランドの特徴を知りたい方は必見です。

 

ポイント

  • そもそもウイスキーって何?
  • 日本の三大ウィスキーはサントリーだけ?
  • 競合ニッカウイスキー 格付けとの比較
  • サントリーと言えば?定番ウイスキー一覧
  • 山崎と白州と知多の違いは何ですか?

 

そもそもウイスキーって何?

そもそもウイスキーって何?


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ウイスキーとは、一言で言えば「穀物を原料とした蒸留酒を、木製の樽で熟成させたお酒」のことです。

この基本的な定義は世界中で広く認識されており、特にウイスキーの本場であるスコットランドでは、スコッチウイスキー法によって原料や製造方法、最低熟成年数などが厳格に定められています。

 

その製造工程は、長い時間と手間を要する複雑なものです。

まず、大麦などの穀物を発芽させ、乾燥させる「製麦(せいばく)」という工程で、穀物のでんぷんを糖に変えるための酵素(こうそ)を活性化させます。

次に、この麦芽を砕いて温水と混ぜ、おかゆ状にすることで糖分を溶け出させ(糖化)、甘い麦汁(ばくじゅう)を作ります。

この麦汁に酵母を加えると、数日間かけてアルコール発酵が進み、アルコール度数7〜9%ほどの「もろみ」と呼ばれる液体が生まれます。

 

この「もろみ」をポットスチルと呼ばれる銅製の蒸留器で2回(または3回)蒸留し、アルコール度数を高めて不純物を取り除きます。

この時点ではまだ無色透明で「ニューポット」や「ニュースピリッツ」と呼ばれる荒々しい味わいの液体ですが、これをオーク材などで作られた木製の樽に詰め、長い年月をかけて熟成させることで、私たちが知る美しい琥珀色と、深く複雑な香り、そして円熟した味わいが育まれていくのです。

 

日本の酒税法におけるウイスキーの定義は、これまで国際的な基準と比べて寛容な側面がありました。

しかし、2000年代以降、サントリーの「山崎」や「響」などが国際的な酒類コンペティションで最高賞を相次いで受賞したことでジャパニーズウイスキーの評価が世界的に高まると、新たな課題が浮上します。

それは、海外から輸入した原酒を日本国内で瓶詰めしただけの商品や、品質基準を満たさない製品までもが「ジャパニーズウイスキー」として市場に出回り、長年かけて築き上げられたブランド価値を損なう恐れが生じたことです。

 

このため、日本洋酒酒造組合は2021年に「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」を策定しました。

(出典:ジャパニーズウイスキーの定義について - JWIC

これは法的な強制力を持つものではありません。

しかし、サントリーやニッカをはじめとする国内の主要メーカーが加盟する組合の自主基準として、業界全体で広く尊重されています。

 

ジャパニーズウイスキーの主な基準とその意義

この基準は、ジャパニーズウイスキーの品質と真正性を守るための重要な指針です。

その主な内容と、それぞれの規定が持つ意味は以下の通りです。

 

原材料

麦芽を必ず使用し、穀類と日本国内で採水された水のみを使用することが定められています。

ウイスキーの品質を左右する重要な要素である水を日本産に限定することで、その土地の風土(テロワール)を反映させることを義務付けています。

 

製造

糖化、発酵、蒸留の全ての工程を、日本国内の蒸留所で行う必要があります。

これにより、海外で作られた原酒をブレンドした製品が「ジャパニーズウイスキー」と名乗ることを防ぎ、日本の技術で造られたことの真正性を保証しています。

 

熟成

内容量700リットル以下の木樽に詰め、日本国内で3年以上貯蔵することが求められます。

最低3年という熟成期間はスコッチウイスキーなど国際基準に準拠したもので、ウイスキーとしての深みを保証します。

また、貯蔵も国内に限定することで、日本の四季がもたらす寒暖差が熟成に与える独特の影響を、品質の重要な要素と位置づけています。

 

要するに、日本の清らかな水と豊かな自然、そして先人たちから受け継がれてきた繊細な技術、さらには日本の気候風土が一体となって初めて、正統なジャパニーズウイスキーは生まれるということです。

サントリーをはじめとする日本のメーカーは、この基準に準拠することで、世界に誇る品質を維持し続けています。

 

日本の三大ウィスキーはサントリーだけ?

日本の三大ウィスキーはサントリーだけ?


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日本のウイスキーを語る上で「三大ウイスキー」という言葉が使われることがありますが、これは公式に定められたものではなく、誰を指すかについては様々な見方があります。

しかし、日本のウイスキー産業の歴史、規模、そして市場への影響力を考慮すると、まず間違いなく名前が挙がる二つの巨頭が存在します。

それが、サントリーニッカウヰスキーです。

 

不動の二大巨頭:サントリーとニッカ

サントリーの創業者・鳥井信治郎と、のちにニッカウヰスキーを創業する竹鶴政孝は、かつて日本初の本格ウイスキー蒸溜所である山崎蒸溜所で共にウイスキー造りに取り組みました。

鳥井は「日本人の繊細な味覚に合うウイスキーを造る」というビジョンを持ち、華やかでバランスの取れた味わいを追求しました。

一方、スコットランドで本場の技術を学んだ竹鶴は、伝統的で力強い、スコッチに引けを取らない本格的なウイスキー造りを理想としました。

この思想の違いが、後に二人がそれぞれの道を歩むきっかけとなりますが、彼らの情熱と努力が今日のジャパニーズウイスキーの発展の原点となったことは間違いありません。

 

この二社は、日本のウイスキー市場の9割近くのシェアを占めると言われ、まさに日本のウイスキー界を牽引する存在です。

(出典:ジャパニーズ・ウイスキー - Wikipedia

 

第三の座を巡る有力な挑戦者たち

「三大」の三つ目の席については、近年、明確な答えがないのが現状です。

これは、ウイスキー市場が大きく変動し、かつての大手に続く新たな実力者が次々と登場しているためです。

その中でも、特に有力な候補として挙げられるのが、ベンチャーウイスキー社の「イチローズモルト」と、本坊酒造が手掛ける「マルスウイスキー」です。

 

イチローズモルト リミテッド最新ボトル モルト&グレーン ワールド 700ml 48.5度 箱付

 

ブレンデッドモルト マルスウイスキー 越百 ( こすも ) 43度 700ml 化粧箱入り

 

イチローズモルトは、2004年創業と歴史は浅いながらも、その品質で世界に衝撃を与えたブランドです。

創業者である肥土伊知郎(あくと いちろう)氏が、経営難に陥った祖父の代からの蒸溜所に眠っていた貴重な原酒を救い出し、ボトリングしたことから始まりました。

その卓越したブレンド技術と品質は瞬く間に世界中の愛好家の知るところとなり、ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)で世界最高賞を何度も獲得するなど、小規模ながら世界トップクラスの品質で知られています。

(出典:世界から認められるイチローズモルト。評価や人気、高価買取の理由 - リンクサス

 

一方のマルスウイスキーは、二度の蒸溜所の閉鎖と再稼働という苦難の歴史を乗り越えてきた、不屈のブランドです。

そのルーツはニッカの創業者・竹鶴政孝の上司であった岩井喜一郎の設計思想にまで遡ります。

長野県の駒ヶ岳と鹿児島県の津貫という、異なる気候風土を持つ二つの蒸溜所で多彩な原酒を造り分けており、その複雑で個性的な味わいは多くのファンを魅了しています。

 

したがって、現在の日本のウイスキー界は、サントリーだけが突出しているわけではありません。

サントリーとニッカという二大巨頭が築いた土台の上に、イチローズモルトやマルスウイスキーといった個性豊かなクラフト蒸溜所が技術を競い合い、さらに近年では全国各地で新しい蒸溜所が次々と誕生しています。

この多様性こそが、現代のジャパニーズウイスキーの面白さであり、魅力の源泉だと考えられます。

 

競合ニッカウイスキー 格付けとの比較

競合ニッカウイスキー 格付けとの比較


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サントリーとニッカウヰスキーは、日本のウイスキー界における二大巨頭であり、それぞれの製品は異なる個性と魅力を持っています。

両社の格付けを比較する際には、単に製品の優劣を見るのではなく、その創業からの歴史と、根底に流れる製造哲学の違いを理解することが非常に大切です。

 

創業者たちの思想の違い

サントリーの創業者である鳥井信治郎は、ワインやポートワインのブレンドで成功を収めた経験から、卓越した味覚とブレンド技術を持っていました。

彼が目指したのは、スコッチの模倣ではなく、日本人の繊細な味覚に合わせた、華やかで複層的、そして調和(ハーモニー)の取れた味わいです。

その思想は、現在の「響」や「山崎」といった製品にも色濃く受け継がれています。

サントリーの強みは、山崎、白州、知多という個性も製法も異なる複数の蒸溜所で、多種多様な原酒を「造り分ける」能力にあり、それらを組み合わせることで無限の香味を生み出しています。

 

一方、ニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝は「日本のウイスキーの父」と称される人物で、本場スコットランドでウイスキー造りの神髄を学びました。

彼の哲学は、スコットランドの伝統的な製法を忠実に再現し、重厚で力強い、本物志向のウイスキーを造り上げることでした。

その象徴が、今なお石炭を使った直火蒸溜を続ける余市蒸溜所です。

この製法は温度管理が難しく非効率ですが、ウイスキーに独特の香ばしさと力強いコクを与えます。

 

主要ブランドの個性と味わいの比較

この哲学の違いは、両社の代表的な製品の味わいにも明確に表れています。

表3:サントリーとニッカの主要ブランド比較
タイプサントリーニッカウヰスキー味わいの方向性
シングルモルト山崎余市華やかさ vs 力強さ
山崎は熟した果実やミズナラ樽由来の香りが特徴。対して余市は石炭直火蒸溜によるスモーキーさと潮風のニュアンスが際立つ。
シングルモルト白州宮城峡爽やかさ vs 甘やかさ
白州は森の若葉を思わせる爽快感と軽快なスモークが特徴。一方、宮城峡は華やかなエステル香とシェリー樽由来の甘さが特徴。
ブレンデッドザ・ニッカ調和 vs 調和
響は数十種類もの多彩な原酒が織りなす完璧なハーモニーが真骨頂。ザ・ニッカは異なる個性を持つモルトとグレーンが見事に調和した、芳醇な味わいが特徴。

 

サントリー シングルモルトウイスキー 山崎 700ml

 

白州 NV 700ml 箱なし

 

サントリー ウイスキー 響ジャパニーズハーモニー 化粧箱なし 内容量700ml

 

シングルモルト 余市 700ml箱付きニッカジャパニーズウイスキー正規品

 

ニッカウヰスキー 宮城峡 シングルモルト 700ml 45%

 

ザ・ニッカ 43度 700ml

 

世界の舞台での競演

国際的なコンペティションにおいても両社は長年にわたり競い合っており、ジャパニーズウイスキー全体の評価を高めてきました。

例えば、世界で最も権威あるコンペティションの一つ、インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)では、サントリーの「響21年」や「山崎25年」が全部門の頂点である「シュプリーム・チャンピオン・スピリット」に輝く一方で、ニッカの「竹鶴ピュアモルト」や「フロム・ザ・バレル」も幾度となく最高賞である「トロフィー」を受賞しています。

(出典:主なコンペテイション受賞歴 サントリー企業情報、受賞歴|NIKKA WHISKY

 

どちらか一方が優れているという単純な比較はできません。

むしろ、この二社が異なるアプローチでウイスキー造りの頂点を目指してきたからこそ、今日のジャパニーズウイスキーの多様性と奥深さが生まれたと言えるでしょう。

最終的な選択は、その日の気分や好みに委ねられます。

華やかで洗練された一杯を求めるならサントリー、力強く個性的な一杯を求めるならニッカ、というように、それぞれの魅力を楽しむのが最も賢明な付き合い方だと考えられます。

 

サントリーと言えば?定番ウイスキー一覧

サントリーと言えば?定番ウイスキー一覧


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サントリーは、世界的に評価される高級ボトルから、日常的に楽しめる定番品まで、非常に幅広いウイスキーのラインナップを誇ります。

その中でも「定番」と呼ばれるウイスキーたちは、単に長く販売されている製品というだけではありません。

日本の各時代に寄り添い、ウイスキーという文化を人々の間に根付かせてきた、まさに歴史の証人とも言える存在です。

ここでは、多くの人に愛され続ける代表的な4つの定番ウイスキーの物語と、その味わいを深く掘り下げて紹介します。

 

角瓶

1937年(昭和12年)の発売以来、80年以上にわたって日本の食卓やバーで愛され続ける、サントリーを象徴するロングセラーです。

その名の通り角ばったボトルは、薩摩切子の香水瓶にヒントを得てデザインされたもので、特有の亀甲模様のカットが施されています。

このデザインは発売当初からほとんど変わっておらず、時代を超えて愛される完成度を誇ります。

 

サントリーウイスキー 角瓶 700ml

 

味わいの骨格をなすのは、サントリーの原点である山崎蒸溜所のバーボン樽原酒。これに複数の多彩な原酒をブレンドすることで、甘やかな香りと厚みのあるまろやかなコク、そしてドライな後味がバランス良く調和しています。

2000年代後半からの「角ハイボール」ブームは、低迷していた日本のウイスキー市場を再燃させる起爆剤となり、ウイスキーの新たな楽しみ方を提案したことで、その人気は不動のものとなりました。

 

オールド

「ダルマ」や「タヌキ」の愛称で親しまれる、丸みを帯びた黒いボトルが特徴的な一本です。

実は1940年に完成していたものの、戦時下であったため発売が見送られ、10年の時を経て1950年にようやく世に出ました。

戦後の復興から高度経済成長期にかけて、それは庶民にとって「いつかは飲みたい憧れの高級品」の代名詞でした。

給料日に父親がオールドを買って帰る、というのが多くの家庭にとってささやかな贅沢の象徴だった時代です。

 

サントリー オールド 700ml 43度

 

山崎蒸溜所のシェリー樽原酒をキーモルトにしており、華やかで甘い香りと、円熟した滑らかな口当たりが特長です。

時代の変化とともにかつての高級品のイメージは薄れましたが、今なお根強いファンを持つ、日本のウイスキー史を語る上で欠かせない銘柄です。

 

ローヤル

サントリーの創業者であり初代マスターブレンダーであった鳥井信治郎が、その生涯の夢の集大成として生み出した、日本のブレンデッドウイスキーの傑作の一つです。

サントリー創業60周年を記念して1960年に発売されました。

 

サントリー ウイスキー ローヤル

 

非常に特徴的なボトルは、漢字の「酒」のつくりである「酉」の字をかたどっており、栓のデザインは山崎蒸溜所の近くにある神社の鳥居がモチーフになっています。

その味わいは、鳥井信治郎が追い求めた「華やかで深みのある」香味を見事に体現しており、幾重にも重なる複雑な香りと、重厚ながらも滑らかな口当たりが楽しめます。

サントリーのブレンド技術の粋を集めた、まさに「高貴な(Royal)」の名にふさわしい逸品と言えます。

 

トリス

1946年、終戦直後の物資が乏しい時代に、「うまい、やすい」を掲げて登場した、日本の大衆に最も長く寄り添ってきたブランドです。

多くの人々にとって高嶺の花であったウイスキーを、誰もが気軽に楽しめる存在にした立役者と言えます。

 

サントリー トリス クラシック 37度 700ml

 

その人気を不動のものにしたのが、イラストレーター柳原良平氏が描いた「アンクルトリス」というキャラクターの存在です。

哀愁を帯びつつもユーモアを忘れないサラリーマンの姿は多くの人々の共感を呼び、彼が登場するテレビCMや、仕事帰りの憩いの場となった「トリスバー」は社会現象にまでなりました。

味わいは、すっきりとクリアで飲みやすいのが特徴で、特にソーダで割るハイボールとの相性は抜群です。

 

これらの定番品は、単なる商品ラインナップの一部ではありません。

それぞれが日本の特定の時代背景を背負い、人々の生活と共にあった物語を持っています。

サントリーが長年培ってきたブレンド技術の結晶であると同時に、日本のウイスキー文化そのものを形作ってきた貴重な遺産なのです。

 

山崎と白州と知多の違いは何ですか?

山崎と白州と知多の違いは何ですか?


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サントリーが製造するウイスキーの中でも、特に個性が際立っているのが「山崎」「白州」「知多」の3つのブランドです。

これらはすべて異なる蒸溜所で作られており、その土地の自然環境(テロワール)や独自の製法によって、味わいに明確な違いが生まれます。

この3つの蒸溜所は、それぞれが個性的でありながら、サントリーの最高峰ブレンデッドウイスキー「響」を構成する上で欠かせない、三位一体の存在でもあります。

表1:山崎・白州・知多の主な違い
ブランド種類蒸溜所主な特長味わいのキーワードブレンデッドウイスキー「響」での役割
山崎シングルモルトウイスキー山崎蒸溜所(大阪府)複数の川が合流する湿潤な土地で熟成。ミズナラ樽原酒など多様な原酒を使い分ける。華やか、果実香、複雑、重厚華やかで重厚な味わいの「骨格」
白州シングルモルトウイスキー白州蒸溜所(山梨県)南アルプスの森に囲まれた高地に立地。花崗岩に磨かれた軟水を使用。爽やか、軽快、ミント、スモーキー爽やかで軽快な香味の「アクセント」
知多シングルグレーンウイスキー知多蒸溜所(愛知県)トウモモコシを主原料とするグレーンウイスキー専門の蒸溜所。軽やか、甘い、滑らか、穏やか全体を調和させ、まとめる「土台」

 

山崎:日本のウイスキーの故郷

山崎:日本のウイスキーの故郷


サントリー 山崎蒸留所

 

山崎は、華やかで重厚、そして複雑な味わいが特徴のシングルモルトウイスキーです。

日本初の本格ウイスキー蒸溜所として、サントリーの創業者・鳥井信治郎が選んだのは、桂川、宇治川、木津川が合流する、霧が立ち込める湿潤な土地でした。

この湿潤な気候はウイスキーの熟成に理想的とされています。

また、仕込み水には、かの千利休も愛したと言われる名水「離宮の水」を使用しています。

 

山崎の最大の特徴は、一つの蒸溜所で多彩な個性を持つ原酒を「造り分ける」技術にあります。

木桶とステンレスという材質の異なる発酵槽、そして大きさや形の違う複数の蒸留釜を使い分けることで、ライトなものからヘビーなものまで、様々なタイプの原酒を生み出します。

さらに、熟成に用いる樽も、バーボン樽、シェリー樽、そして日本固有のミズナラ樽などを使い分け、それらがブレンドされることで、山崎ならではの幾重にも重なる香味の層が生まれるのです。

特に日本原産のミズナラ樽で熟成させた原酒は、白檀(びゃくだん)や伽羅(きゃら)を思わせる、東洋的な香りをウイスキーにもたらします。

(出典:山崎蒸溜所について サントリー

 

白州:森の蒸溜所

白州:森の蒸溜所


サントリー 白州蒸留所

 

白州は、森の若葉やミントを思わせるような爽やかさと、ほのかなスモーキーフレーバーが心地よいシングルモルトウイスキーです。

南アルプス甲斐駒ヶ岳の麓、標高約700メートルの森の中に蒸溜所は位置します。

この冷涼多湿な気候は、ウイスキーの熟成を穏やかに進めます。

 

白州の味わいの生命線は、南アルプスの山々に降った雪や雨が、花崗岩層で磨かれて生まれる清冽な軟水です。

この水が、白州ならではのキレが良く軽快な味わいを育んでいます。

また、白州ではスモーキーな香味を付けるためにピート(泥炭)で燻した麦芽を一部使用していますが、その香りはスコットランドのアイラモルトのような薬品香ではなく、あくまでも穏やかで、若葉のようなニュアンスを伴うのが特徴です。

(出典:白州蒸溜所について サントリー

まさに「森の蒸溜所」という名にふさわしい、クリーンで清々しい個性が魅力です。

 

知多:軽やかな風

知多:軽やかな風


サントリー 知多蒸留所

 

知多は、山崎や白州とは全く異なるタイプの、トウモロコシなどを主原料とするシングルグレーンウイスキーです。

一般的に、力強い個性を持つモルトウイスキーが主役と見なされがちですが、このグレーンウイスキーは、ブレンドの全体を調和させ、味わいを滑らかにする上で欠かせない、いわば「縁の下の力持ち」です。

 

サントリーが持つ世界有数の技術により、知多蒸溜所ではヘビー、ミディアム、クリーンという3タイプのグレーン原酒を造り分けることができます。

これらをブレンドすることで生まれる「知多」は、非常に滑らかで穏やかな口当たりと、ほのかな甘みを持ちます。

その軽やかな飲み口は、和食をはじめとする様々な料理との相性も良く、特にソーダで割った「風香るハイボール」は、その魅力を最大限に引き出してくれます。

 

以上の点を踏まえると、山崎が「華やかさ」、白州が「爽やかさ」、そして知多が「軽やかさ」を象徴する、それぞれに代えがたい個性を持つウイスキーであることが分かります。

これらを個別に味わうことでそれぞれの個性を楽しみ、そして「響」のようなブレンデッドウイスキーを飲むことで、それらが一体となった時の調和の素晴らしさを感じることができるでしょう。

 

サントリーウイスキーの格付けに見る賢い選び方

サントリーウイスキーの格付けに見る賢い選び方


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この章では、数あるサントリーウイスキーの中から最適な一本を選ぶための具体的な方法を解説します。

人気や価格、シーン別のおすすめを知りたい方は必見です。

 

ポイント

  • 歴代の銘柄と惜しまれつつ廃盤になった品
  • 高級品から最上級ウイスキーまで紹介
  • 人気銘柄を定価で買うには?
  • 最新の人気ウイスキーランキング
  • シーン別で探すおすすめの一本
  • 自分だけのサントリーウイスキー格付けを見つける

 

歴代の銘柄と惜しまれつつ廃盤になった品

歴代の銘柄と惜しまれつつ廃盤になった品


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サントリーウイスキーの歴史は、現在私たちが手に取ることができる輝かしい製品の誕生だけでなく、時代の変化や市場の要請とともに、惜しまれつつも姿を消していった数々の銘柄によっても彩られています。

これらの終売品(完全に販売を終了した製品)や休売品(一時的に販売を休止している製品)を知ることは、現在ラインナップされているウイスキー、特に熟成年数が表記されたボトルの価値をより深く理解することにつながります。

 

「原酒不足」の波と消えたフラッグシップたち

近年、最も大きな話題となったのが、ジャパニーズウイスキーの世界的なブームが引き起こした深刻な「原酒不足」です。

ウイスキーは製造に長い熟成期間を要するため、1990年代から2000年代初頭のウイスキー消費低迷期に生産量を減らしていたことが、現在の爆発的な需要に追い付かない原因となっています。

この影響を最も象徴するのが、以下のフラッグシップ製品の休売です。

 

響17年

1989年の「響」ブランド誕生時からラインナップの中核を担い、国際的なコンペティションで数々の最高賞を受賞してきた、まさにサントリーのブレンド技術の象徴でした。

酒齢17年以上の長期熟成原酒が織りなす、華やかで甘美な味わいは多くのファンを魅了しましたが、2018年に惜しまれつつ休売となりました。

 

サントリー 響17年 43度 700ml

 

白州12年

「森の蒸溜所」白州の個性を最も分かりやすく表現したスタンダードボトルでした。その爽やかで軽快な味わいと、ほのかなスモーキーさは多くのウイスキー入門者にも愛されましたが、こちらも2018年に休売。

2025年9月現在では、数量を限定して再発売されていますが、依然として入手は容易ではありません。

出典:サントリーシングルモルトウイスキー「白州12年」数量限定で再発売

 

サントリー シングルモルトウイスキー 白州 12年 43度 箱付 700ml

 

これらの休売は、サントリーが品質を維持するために十分な量の熟成原酒を確保できないという苦渋の決断であり、ジャパニーズウイスキーが直面する課題を浮き彫りにしました。

 

時代を彩った往年の名作たち

原酒不足だけでなく、ラインナップの見直しや消費者の嗜好の変化によって終売となった銘柄も数多く存在します。

 

サントリーリザーブ

1969年に登場し、「日本の夜を豊かに」というキャッチコピーとともに、高度経済成長期の社交場や家庭で広く親しまれました。

ややスモーキーでしっかりとした味わいは、多くのウイスキーファンの記憶に刻まれています。

 

ウイスキー サントリー リザーブ 700ml

 

サントリークレスト12年

1989年のサントリー創業90周年を記念して発売された、豪華なデキャンタボトルが特徴のプレミアムウイスキーです。

バブル期の華やかな時代を象徴する一本として、贈答用などで人気を博しました。

 

サントリークレスト 12年 43% / 700ml

 

これらの廃盤品は、正規ルートでの入手はもはや不可能ですが、コレクター向けの二次流通市場や、オールドボトルを専門に扱うバーなどで出会えることがあります。

ただし、ボトルの中身は年月とともに変化している可能性があり、特にコルクの劣化など保管状態には注意が必要です。

また、極めて高価なボトルには偽造品のリスクも伴うため、購入には信頼できる供給元を選ぶ慎重さが求められます。

 

終売品の存在は、現在流通しているウイスキーがいかに貴重であるかを私たちに教えてくれます。

特に熟成年数が表記されたボトルは、長い年月をかけて育まれた原酒という、二度と取り戻せない「時間の結晶」を使っています。

その一本一本が、サントリーの歩んできた歴史そのものと言えるでしょう。

 

高級品から最上級ウイスキーまで紹介

高級品から最上級ウイスキーまで紹介


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サントリーのラインナップには、特別な日を彩るための高級品や、世界のウイスキー愛好家が憧れる最上級のボトルが存在します。

これらは単に価格が高いだけでなく、サントリーが保有する膨大な原酒の中から選び抜かれた、特に希少な長期熟成原酒と、ブレンダーたちが持つ最高の技術、そして日本の四季と歳月そのものが織りなす、まさに「液体の宝石」とも呼べるウイスキーです。

 

シングルモルトウイスキー 山崎18年・25年

長期熟成の山崎は、サントリーのシングルモルトウイスキーの頂点に立つ製品であり、その評価は日本国内に留まりません。

 

山崎18年

サントリー シングルモルト 山崎 18年 700ml 43度 箱入

 

主にシェリー樽で18年以上じっくりと熟成させたモルト原酒を贅沢に使用し、そこにミズナラ樽の原酒などを絶妙にブレンドしています。

シェリー樽由来のドライフルーツやチョコレートのような濃厚な甘さと、ミズナラ樽ならではの伽羅(きゃら)を思わせる東洋的な香りが複雑に絡み合います。

その味わいは奥深く、長く続くスパイシーな余韻が特徴です。国際的なコンペティションの常連であり、その品質は世界中で高く評価されています。

 

山崎25年

山崎 25年 旧箱 700ml

 

酒齢25年を超える、極めて希少なシェリー樽熟成のモルト原酒を厳選してヴァッティング(大桶で混ぜ合わせること)した、まさに山崎の真髄です。

年間生産本数は千数百本程度と極めて少なく、その希少性から入手は困難を極めます。

(出典:レアなウイスキーとは? - 有利に売るなら!酒買取「うりどき」

味わいは、レーズンやイチゴジャムのような濃厚な甘さに、ビターチョコレートや香木のほろ苦さが加わり、信じられないほど長く、深く、そして複雑な余韻が続きます。

2023年のISCでは、ウイスキー部門の最高賞である「シュプリーム・トロフィー」を受賞するなど、その伝説的な地位を不動のものとしています。

(出典:ラインナップ|シングルモルトウイスキー山崎|サントリー

 

シングルモルトウイスキー 白州18年・25年

「森の蒸溜所」で育まれた白州もまた、長い熟成を経てその個性をさらに昇華させます。

 

白州18年

サントリー ウイスキー シングルモルト 白州18年 化粧箱付 700ml アルコール分43%

 

白州ならではの爽やかさはそのままに、18年以上の熟成がもたらす円熟した甘みが加わります。

マスクメロンやマンゴーを思わせる完熟したフルーツの香りに、キャラメルのような甘やかさが重なり、心地よいスモーキーな余韻が長く続きます。

若々しさと熟成感が同居した、非常にバランスの取れた一本です。

 

白州25年

サントリーシングルモルトウイスキー 白州25年 カートン付き 700ml アルコール分43%

 

スモーキーな原酒から、シェリー樽で熟成させた原酒まで、酒齢25年を超える多彩な原酒をブレンド。

クリーミーな口当たりと、熟した果実、芳醇な樽香、そして香木のような香りが幾重にも重なります。

その味わいは、2018年と2020年のワールド・ウイスキー・アワード(WWA)で「ワールド・ベスト・シングルモルト」に輝いた実績が証明しています。

(出典:Hakushu - 25 Year Old - Whisky Hammer

 

ブレンデッドウイスキー 響21年・30年

「響」は、サントリーが持つ多彩な原酒と、ブレンダーの繊細な感性が融合した、日本のブレンデッドウイスキーの最高峰です。

 

響21年

サントリー 国産ウイスキー 響 21年 700ml(化粧箱入り)

 

山崎、白州、知多の各蒸溜所で21年以上熟成された、個性豊かな原酒たちをブレンダーが厳選し、見事な調和(ハーモニー)を奏でるようブレンドしています。

熟した果実や花の蜜を思わせる甘美な香りと、滑らかな口当たりが特徴です。

ISCでは幾度となく部門最高賞「トロフィー」を受賞しており、世界で最も評価されるブレンデッドウイスキーの一つとしてその名を知られています。

 

響30年

響30年 正規品 サントリーウイスキー 化粧箱付 1本 内容量700ml アルコール分43%

 

サントリーが保有する数百万の樽の中から、酒齢30年以上の超長期熟成モルト原酒と、同じく長期熟成されたグレーン原酒を厳選し、ブレンドした至高の芸術品です。

年間数千本しか生産されないこのウイスキーは、30面カットが施された美しいクリスタルボトルに、一本一本手作業で瓶詰めされます。

その味わいは、レーズンやイチジクのような濃厚な甘さ、香木やレザーを思わせる深遠な熟成香が完璧に調和し、言葉では表現し尽くせないほどの長い余韻が続きます。

 

これらの高級ボトルは、その希少性から定価での入手は非常に難しくなっています。

しかし、もし幸運にも出会うことができたなら、その一杯がもたらす感動は、価格以上の価値を持つ、忘れられない体験となるでしょう。

 

人気銘柄を定価で買うには?

人気銘柄を定価で買うには?


ウイスキーガイド イメージ

山崎や白州、響などの人気銘柄は、前述の通りジャパニーズウイスキーの世界的なブームによる深刻な原酒不足から、市場価格が希望小売価格(定価)を数倍も上回ることが常態化しています。

しかし、非常に競争率は高いものの、いくつかの方法を根気強く試すことで、定価で購入できる可能性は残されています。

ここでは、その具体的な方法と、それぞれのチャネルで成功率を少しでも上げるためのコツを紹介します。

 

百貨店・大手量販店・酒販店の抽選販売

現在、最も一般的な定価購入の方法が、各種小売店が実施する抽選販売です。

これは、少数の入荷に対して購入希望者が殺到するため、公平を期すために採用されています。

 

主な実施店舗

伊勢丹や髙島屋といった大手百貨店、イオンやイトーヨーカドーなどの大手スーパー、そしてビックカメラやヨドバシカメラなどの家電量販店の酒販コーナー、専門チェーンの「やまや」や「リカーマウンテン」などが定期的に抽選販売を行っています。

 

応募のポイント

多くの店舗では、単に店頭やウェブサイトで応募するだけでなく、店舗独自のアプリやポイントカード会員であることが応募の条件となっています。

さらに、過去の購入履歴が抽選の条件となる場合もあり、日頃からその店舗を利用している優良顧客が優遇される傾向が見られます。

情報を逃さないためには、各店舗の公式アプリをダウンロードして通知をオンにしたり、メールマガジンに登録したりすることが不可欠です。

 

サントリーの公式オンラインショップ

サントリー自身も、公式のオンラインショップを通じて抽選販売を実施することがあります。

これはメーカー直販であるため、最も信頼性が高い購入方法と言えます。

 

主なサイト

限定品などが登場することがある「サントリーウイスキー蒸溜所オンラインSHOP」や、一般的なオンラインストアである「サントリー公式通販 イエノバ(家飲みッパ)」などが対象となります。

 

応募のポイント

事前にメールマガジン会員などへの登録が必須です。

公式からの案内であるため応募が殺到し、競争率は極めて高くなる傾向にあります。

サントリーの公式サイトを定期的にチェックし、案内を見逃さないようにすることが重要です。

 

街の酒販店を訪ねる

全国に点在する、チェーン展開していない個人経営の酒販店も、重要なチャネルの一つです。

 

探す場所

地域に根差した老舗の酒屋さんや、ウイスキーやワインにこだわりのある専門店などが狙い目です。

 

購入のポイント

これらの店舗では、入荷が不定期かつ少量であるため、いつ商品が棚に並ぶか予測がつきません。

ここで大切になるのが、店主との良好な関係です。

ただ希少なウイスキーだけを求めるのではなく、日頃から他のお酒(例えばワインや日本酒など)を購入する「常連客」になることが、結果として近道になる場合があります。

店主も、お店を支えてくれる大切なお客様に希少な一本を譲りたいと考えるのが人情です。

ただし、近年は小規模店でも公平性の観点から抽選販売に切り替えるケースが増えており、この方法での入手は年々難しくなっていることも念頭に置く必要があります。

 

その他の購入機会

上記のほかにも、いくつかの購入機会が存在します。

 

コンビニエンスストア

セブン-イレブンやローソンなどで、父の日や年末年始といった贈答シーズンに合わせ、「山崎 LIMITED EDITION」などの限定品がごく少量入荷することがあります。

これは大々的に告知されないことが多く、完全に運次第ですが、日頃から店舗の酒類コーナーをチェックする価値はあります。

 

Amazon Japan

多くの商品はマーケットプレイスの出品者によるプレミアム価格ですが、出品者が「Amazon Japan G.K.」となっている場合に限り、定価での抽選販売が実施されることがあります。

これも不定期開催のため、こまめなチェックが必要です。

 

これらの方法を試しても、必ず購入できるという保証はありません。

しかし、複数のチャネルの情報を根気強く集め、応募を続けることが定価購入への唯一の道です。

投機的な目的ではなく、純粋にウイスキーを楽しみたいという想いと、そのための地道な努力が、幸運を引き寄せるかもしれません。

 

最新の人気ウイスキーランキング

最新の人気ウイスキーランキング


ウイスキーガイド イメージ

市場でどのサントリーウイスキーが人気なのかを知ることは、格付けを判断する上で重要な指標となります。

しかし、「人気」という言葉は多義的です。

実際に最も多く飲まれている「販売数量の人気」と、多くの人が欲しがりながらも手に入らない「渇望度の人気」とでは、ランキングの顔ぶれは全く異なります。

ここでは、大手酒類販売店の公開データや市場調査を参考に、これら二つの側面から近年の人気ランキングの傾向を深く解説します。

表2:サントリーウイスキー人気ランキングの傾向
(2025年9月7日時点の市場調査に基づく参考例)
順位日常的な消費での人気
(販売数量ベース)
プレミアム品としての人気
(渇望度・ブランド価値ベース)
1位角瓶山崎12年
2位トリス〈クラシック〉白州12年
3位知多響 JAPANESE HARMONY
4位オールド山崎NA(ノンエイジ)
5位ジムビーム(サントリー取扱い)白州NA(ノンエイジ)

※このランキングは特定の調査結果ではなく、複数の公開情報から傾向をまとめたものです。

 

日常消費とプレミアム品での二極化

ランキングを見ると、サントリーの市場戦略を象徴する、明確な二極化が確認できます。

 

「販売数量」を牽引する、日常のパートナーたち

やまややカクヤスといった小売店の実際の売上ランキングでは、「角瓶」や「トリス」などの大容量で価格が手頃な製品が常に上位を独占しています。

(出典:ウイスキー サントリーのおすすめ人気ランキングTOP100 - Yahoo!ショッピング

 

この背景には、サントリーが仕掛けた「ハイボール革命」があります。

特に「角瓶」は、和食にも合う繊細な味わいと、ソーダで割っても崩れない香味のバランスが計算し尽くされており、「角ハイボール」として居酒屋から家庭まで浸透しました。

クセが少なく飲みやすい味わいは、ウイスキー初心者や女性といった新たな層を取り込むことに成功し、日常的な晩酌のパートナーとして絶大な支持を得ています。

(出典:“角ハイ”はなぜ不動の人気? - ミライザカ

これは、サントリーの創業者・鳥井信治郎が目指した「日本人の味覚に合うウイスキー」という哲学が、現代においても受け入れられている証左と言えます。

 

「ブランド価値」を象徴する、憧れのプレミアム品

一方で、贈答用や特別な日のためのウイスキーとしては、「山崎12年」や「白州12年」、「響」といったプレミアム品の人気が根強いです。

これらは入手困難でありながらも、そのブランド力と確かな品質で多くの人々を魅了し続けています。

 

山崎 12年 43度 サントリー 700ml 化粧箱入り

 

特に「山崎12年」の人気は象徴的です。

2003年に日本のウイスキーとして初めてISCで金賞を受賞し、ジャパニーズウイスキーブームの火付け役となった歴史的背景を持ちます。

(出典:シングルモルトウイスキー 山崎12年をレビュー! - マイベスト

熟した果実を思わせる甘く華やかな香りと、幾重にも重なる複雑な味わいは、まさに日本のシングルモルトの基準となる存在です。

その評価は衰えることなく、2024年のISCでは全部門の最高賞である「シュプリーム・チャンピオン・スピリット」に輝くなど、その伝説に新たな一ページを加えています。

 

このことから、サントリーの強みは、最高級のプレミアム市場で世界的な名声を獲得し、その輝かしいブランドイメージ(ハロー効果)を背景に、大衆向けのボリューム市場で圧倒的な販売数量を確保するという、二つの異なる市場で同時に勝利を収めている点にあると言えるでしょう。

 

シーン別で探すおすすめの一本

シーン別で探すおすすめの一本


ウイスキーガイド イメージ

サントリーウイスキーの多彩なラインナップの中から、自分に合った一本を選ぶためには、どのようなシーンで、誰と、どんな気持ちで楽しみたいかを考えることが近道です。

優れたウイスキーは、ただ美味しいだけでなく、その場の空気を豊かにし、時間を特別なものに変える力を持っています。

ここでは、具体的な場面ごとにおすすめの銘柄と、その楽しみ方をより深く提案します。

 

 ①毎日のハイボールを楽しみたい

一日の終わりに、食事と一緒に気軽に楽しむ一杯。

このシーンで最も輝くのが、やはりハイボールの絶対的定番「角瓶」です。

ソーダで割ることで、その甘やかな香りと厚みのあるコクが一層引き立ちます。

唐揚げや餃子といった少し脂のある料理の味をしっかりと受け止め、口の中をさっぱりとさせてくれる懐の深さは、まさに日本の食文化のためにデザインされたウイスキーと言えるでしょう。

美味しく作るコツは、グラスに氷をぎっしりと詰め、ウイスキーとソーダを1:4の割合で、混ぜすぎないように注ぐことです。

 

もし、よりすっきりとした清涼感を求めるのであれば、「トリス〈クラシック〉」も良い選択肢となります。

穏やかでクセのない味わいは、暑い日の最初の一杯や、繊細な和食と合わせる際に最適です。

 

 ②ウイスキーの香りをじっくりと堪能したい

一人の時間を豊かにしたり、ウイスキーそのものの奥深さと向き合いたい夜には、飲み方にも少しこだわりたいものです。

ウイスキーの香りを最大限に引き出す、チューリップ型のテイスティンググラスなどを用意するのも良いでしょう。

 

サントリー シングルモルトウイスキー 山崎 700ml

 

白州 NV 700ml 箱なし

このシーンには、蒸溜所の個性が色濃く反映された「山崎」「白州」のノンエイジ(熟成年数表記なし)ボトルがおすすめです。

ストレートやオン・ザ・ロックで飲むことで、「山崎」が持つ熟した果実やミズナラ樽由来のオリエンタルな香りの変化や、「白州」が持つミントのような爽やかさと、ほのかなスモーキーフレーバーの繊細なニュアンスを、時間をかけて存分に感じられます。

 

サントリー 知多ウイスキー 43度 箱付 700ml

 

また、グレーンウイスキーの軽やかな甘さを純粋に楽しみたい気分の時は「知多」が良いでしょう。

その絹のような滑らかさと、和三盆を思わせる優しい甘みは、ウイスキーを飲み慣れていない方でもストレートで楽しめる穏やかさを持っています。

 

 ③大切な人への贈り物を探している

感謝の気持ちやお祝いの心を伝えるための贈り物選びは、相手の好みが分からない場合、特に悩むものです。

そんな時に間違いのない選択となるのが、ブレンデッドウイスキーの「響 JAPANESE HARMONY」です。

 

サントリー ウイスキー 響ジャパニーズハーモニー 化粧箱なし 内容量700ml

 

その名の通り「調和」を究極のテーマとしており、華やかな香りと円熟した味わいは、特定の個性が突出することなく、誰にでも「美味しい」と感じてもらえるよう緻密に設計されています。

また、「響」という名前には、人と自然と響きあうというサントリーの企業理念が込められており、ボトルは日本の二十四節気を表す24面にカットされています。

こうした美しいデザインと背景にある物語も、贈り物としての価値を一層高めてくれます。

 

 ④特別な記念日を祝いたい

結婚記念日や誕生日、あるいは人生の大きな節目を祝う特別な日には、その時間そのものを味わいの記憶として刻み込むような一本を選びたいものです。

そんな時には、少し奮発して「山崎12年」「白州12年」を開けてみてはいかがでしょうか。

 

山崎 12年 43度 サントリー 700ml 化粧箱入り

 

サントリー シングルモルトウイスキー 白州 12年 43度 箱付 700ml

 

ウイスキーにおける「12年」という歳月は、単なる記号ではありません。

それは、12年前に蒸溜された原酒が、日本の四季の移ろいの中で静かに呼吸を繰り返し、円熟の時を迎えた証です。

「山崎12年」が持つ、幾重にも重なる果実の香りと濃厚な味わいや、「白州12年」が持つ、爽やかさの中に深みを増した香りとキレの良さは、積み重ねてきた時間への祝福と、これからの未来への乾杯にふさわしい、複雑で奥深い味わいです。

その一口が、きっとその日を忘れられない思い出にしてくれるでしょう。

 

 ⑤友人たちと語り合う、少し特別な夜に

気心の知れた友人たちと集まり、いつもより少しだけ上質な時間を過ごしたい。

そんな夜には、サントリーの歴史を物語る「オールド」「ローヤル」が最適です。

これらのボトルには、多くの日本人が共有するどこか懐かしい記憶や物語が宿っています。

オン・ザ・ロックでゆっくりと氷を溶かしながら味わう「オールド」のまろやかなコクや、「ローヤル」の華やかで高貴な香りは、会話を自然と弾ませ、場の雰囲気を和やかにしてくれるでしょう。

 

サントリー オールド 700ml 43度

 

サントリー ウイスキー ローヤル

 

このように、シーンに合わせてウイスキーを選ぶことで、その楽しみ方は無限に広がります。

このガイドを参考に、ぜひあなたにとって最高の一本と、最高の時間を見つけてください。

 

自分だけのサントリーウイスキー格付けを見つける

記事のポイント まとめです

  • サントリーウイスキーの格付けは単一の序列ではない
  • 国際的なコンペティションでの評価は品質の客観的な証明
  • 市場での売上ランキングは大衆的な人気を反映
  • ウイスキーの定義を理解することが全ての基本
  • 山崎、白州、知多はそれぞれ異なる個性を持つ
  • 山崎は華やかで重厚な味わいのシングルモルト
  • 白州は爽やかで軽快な味わいのシングルモルト
  • 知多は穏やかで滑らかな味わいのシングルグレーン
  • 角瓶やトリスは日常的なハイボールの定番
  • 響はサントリーのブレンド技術の結晶
  • 長期熟成の山崎、白州、響は最上級品に位置づけられる
  • 原酒不足により休売や終売になった銘柄も存在する
  • 人気銘柄の定価での購入は抽選販売などが主な手段
  • 飲むシーンや好みに合わせて選ぶことが重要
  • 最終的な格付けはあなた自身の舌で決めるもの

 

【参考情報一覧】

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