ジャックダニエルはバーボンじゃない?違いや理由を徹底検証 | Guide of Whisky

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アメリカン ジャックダニエル

ジャックダニエルはバーボンじゃない?違いや理由を徹底検証

 

こんにちは。ウイスキーガイド、運営者の「のい」です。

 

居酒屋やバーで必ずと言っていいほど見かける「ジャックダニエル」。

 

 

黒いラベルが印象的なこのお酒について調べようとすると、真っ先に「バーボンじゃない」という検索ワードが出てきて、一体何ウィスキーに分類されるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

 

実はこのジャックダニエル、法律上はバーボンとしての条件をクリアしているにもかかわらず、あえてその枠に収まらない道を選んだ、とても誇り高い特別なウイスキーなんです。

 

テネシーウイスキーとして独自の製法を貫いているからこそ生まれる、あの独特な甘い香りやスムーズな飲み口。

 

一方で、その個性が強いためか、一部では「まずい」といった辛口な評価や、有名すぎるがゆえの「ダサい」なんていう噂も耳にすることがありますよね。

 

でも、そうした評価の裏側には、原料や製造工程における明確な理由が隠されているんです。

 

今回は、そんなジャックダニエルの知られざる度数の違いや種類ごとの値段の相場、そしてよく比較されるアーリータイムズとの意外な関係まで、皆さんが気になっているポイントを余すことなくお話ししていきます。

 

ストレートで飲んだ時の味わいの理由や、誤解されがちなイメージの真相を知れば、きっと次の一杯がもっと美味しくなるはずですよ。

 

記事のポイント

  • ジャックダニエルがバーボンと名乗らない法的な理由と独自のこだわり
  • テネシーウイスキー特有の製造工程と味わいの科学的な違い
  • 代表的な種類の度数や日本国内での価格相場
  • アーリータイムズの分類に関する誤解と正しい知識

 

Table of Contents

ジャックダニエルはバーボンじゃないという説の真偽

バーのカウンターで黒い四角いボトルのウイスキーを眺めながらグラスを傾ける日本人男性


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「ジャックダニエルはバーボンなのか、そうではないのか」という議論は、ウイスキー好きの間でもよく話題になりますね。

 

結論から言うと、答えは「イエス」であり「ノー」でもあります。

 

ここでは、その複雑な立ち位置や、味やイメージにまつわる噂について、少し掘り下げて解説していきたいと思います。

 

 

ジャックダニエルは何ウィスキーに分類されるのか

書斎でウイスキーのボトルを光にかざし、その色合いや特徴を真剣な表情で確認している日本人男性


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まず結論から申し上げますと、ジャックダニエルは「テネシーウイスキー(Tennessee Whiskey)」という独自のジャンルに分類されます。

 

ボトルのラベルをよく見てみると、誇らしげに「Tennessee Sour Mash Whiskey」と記されているのが確認できるはずです。

 

しかし、ここからが少しややこしく、かつ面白いところなのですが、実はアメリカの連邦アルコール法(連邦法)の厳格な基準に照らし合わせると、ジャックダニエルは「バーボンウイスキー」としての要件も完全に満たしているのです。

 

「バーボン」と名乗るためには、法律で定められた以下の厳しい条件をすべてクリアする必要があります。

 

バーボンウイスキーの主な定義(連邦法 27 CFR)

生産地

アメリカ合衆国内で製造されていること(ケンタッキー州に限らない)

 

原料

穀物の中にトウモロコシを51%以上含んでいること

 

熟成

内側を焦がした(チャーした)新品のオーク樽で熟成させること

 

蒸留度数

アルコール度数80%以下(160プルーフ)で蒸留すること

 

樽詰度数

アルコール度数62.5%以下(125プルーフ)で樽詰めすること

 

添加物

水以外の物質(香料や着色料)を加えないこと

 

ジャックダニエルは、これら全ての条件を完璧に満たしています。

 

原料のトウモロコシ比率も80%と基準を大きく上回っていますし、使用する樽も自社製造の新品です。

 

つまり、法的な分類学上は「ジャックダニエルはバーボンの一種である」と言っても間違いではありません。

 

実際、NAFTA(北米自由貿易協定)などの国際条約において、テネシーウイスキーは「テネシー州で生産されたストレート・バーボン・ウイスキー」として定義され、バーボンと同等の保護を受けています。

 

正方形と長方形の関係に近い?

この関係性はよく図形に例えられます。

 

「すべての正方形(テネシーウイスキー)は長方形(バーボン)であるが、すべての長方形が正方形であるわけではない」。

 

ジャックダニエルは、バーボンという大きな枠組みの中にありながら、さらに「テネシー州産であること」「特定のろ過工程を経ること」という追加ルールを課した、より狭く厳格なカテゴリーに位置しているのです。

 

では、なぜ彼らは頑なに「バーボン」と名乗らないのでしょうか。

 

その背景には、1941年にさかのぼる政府とのやり取りや、創業以来のプライドがあります。

 

当時、ジャックダニエル側は連邦政府に対し、「我々のウイスキーは独特の工程を経ているため、通常のバーボンとは区別されるべきだ」と強く主張しました。

 

その結果、政府から「バーボンともライウイスキーとも異なる、独自の特徴を持った製品である」というお墨付きの手紙を勝ち取ったという歴史的経緯があるのです。

 

単に「バーボンの条件を満たしているからバーボンでいいじゃないか」という合理性よりも、「我々はテネシーウイスキーという別格の存在なんだ」というアイデンティティを貫き通している点に、ジャックダニエルというブランドの凄みを感じますね。

 

 

テネシーとバーボンの違いや何系かの解説

サトウカエデの木炭を通してウイスキーの原酒が一滴ずつろ過されるチャコールメローイング製法のイメージ


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では、一般的な「バーボン(ケンタッキーバーボンなど)」と、ジャックダニエルが分類される「テネシーウイスキー」の決定的な違いはどこにあるのでしょうか。

 

原料や熟成樽のルールは全く同じ。

 

しかし、テネシーウイスキーには、バーボンには存在しない「リンカーン郡製法(チャコール・メローイング)」という、非常に手間のかかる工程が義務付けられています。

 

この工程こそが、ジャックダニエルの味とアイデンティティを決定づける心臓部です。

 

高さ3メートルの巨大な濾過装置

「チャコール・メローイング」とは、蒸留したてで無色透明のウイスキー原酒(ニューメイク)を、樽に入れる前に木炭でろ過する作業のことです。

 

ただのろ過ではありません。

 

ジャックダニエルの蒸留所では、敷地内で燃やして作った「サトウカエデ(シュガーメイプル)」の木炭を、高さ10フィート(約3メートル)もの巨大な桶にぎっしりと詰め込みます。

 

ウイスキーのろ過に使われるサトウカエデの木材が積み上げられ、煙を上げながら木炭へと加工される伝統的な風景


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その上から原酒を一滴一滴垂らし、重力だけで数日間かけてゆっくりと通過させるのです。

 

よくある誤解:「メープルの香りを付けている?」

「サトウカエデの炭を使う」と聞くと、メープルシロップのような甘い香りを「添加」していると思われがちですが、それは間違いです。

 

科学的な研究によると、この工程は風味を足すのではなく、雑味や不快な成分を「取り除く」ための引き算の作業であることが分かっています。

 

この巨大な木炭の層フィルターとして機能し、ウイスキー原酒に含まれる「コーン由来の油っぽさ」や「荒々しい雑味成分(脂肪酸や特定のアルデヒドなど)」を吸着・除去します。

 

一般的なバーボンが、穀物の力強い風味や野性味(パンチ)を魅力とするのに対し、ジャックダニエルがどこか洗練されていて、口当たりがシルクのように滑らかなのは、この工程で「オフフレーバー(雑味)」徹底的に磨き上げているからなんですね。

 

ここがポイント

テネシー州で作られ、かつこの「チャコール・メローイング」を行ったものだけが、法的に「テネシーウイスキー」と名乗ることができます。

 

これはNAFTA(北米自由貿易協定)などの国際条約でも、バーボンとは別の「アメリカの特産品」として明確に区別・保護されている特別な地位なんですよ。

 

つまり、ジャックダニエルは「バーボン系の親戚」でありながら、科学的にも法的にもひと手間加えた「よりクリアでスムースな別格の存在」として確立されているわけです。

 

「バーボンじゃない」という言葉の裏には、こうした品質への執念が隠されているんですね。

 

 

ジャックダニエルの原料と独特な製造工程

ウイスキーの原料となる大量の乾燥トウモロコシと少量の麦芽やライ麦が木製テーブルに置かれている様子


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ジャックダニエルの味わいの土台を作っているのは、厳選された「原料(マッシュビル)」と、創業以来守り続けられている「水」、そして独自の「酵母」です。

 

公式サイトなどの情報によると、穀物の配合比率は以下のようになっています。

 

ジャックダニエルのマッシュビル(穀物比率)

トウモロコシ(80%)

非常に高い比率。これが濃厚な甘みを生み出します。

 

大麦麦芽(12%)

糖化酵素の役割を果たし、クリーミーさを加えます。

 

ライ麦(8%)

スパイス感の元ですが、一般的なバーボンより少なめです。

 

特筆すべきは、トウモロコシの比率が80%と非常に高いことです。

 

バーボンの基準(51%以上)を大きく上回るこの配合により、トウモロコシ由来のふくよかな甘みが前面に出る設計になっています。

 

一方で、スパイシーな刺激を生む「ライ麦」は8%と控えめ。

 

これが、ジャックダニエルが「辛くない」「甘くて飲みやすい」と言われる理由の一つですね。

 

ケーブ・スプリングの湧き水

そして忘れてはならないのが、仕込み水です。

 

ジャックダニエルの蒸留所にある「ケーブ・スプリング」から湧き出る水は、石灰岩の層でろ過された天然水で、ウイスキーの大敵である「鉄分」を一切含んでいません。

 

この清らかな水が、酵母の働きを助け、あの独特のフルーティーな香りを引き出しているんです。

 

引き算の美学「チャコール・メローイング」

そして、テネシーウイスキーの魂とも言えるのが、先ほども触れた「チャコール・メローイング(リンカーン郡製法)」です。

 

蒸留されたばかりのアルコール度数約70%の原酒を、巨大な桶(バット)に入れます。

 

そこには、敷地内で燃やして作った「サトウカエデの木炭」が、深さ10フィート(約3メートル)にもわたって隙間なく詰め込まれています。

 

原酒はこの分厚い炭の層を、重力の力だけで一滴一滴、数日間かけてゆっくりと通過します。

 

科学的に証明された「オフフレーバーの除去」

近年の研究により、この工程で木炭がフィルターとなり、ウイスキーに含まれる「油っぽさ(脂肪酸)」や「穀物の荒々しい臭み」などの成分を物理的に吸着・除去していることが分かっています。

 

つまり、風味を足すのではなく、余計な雑味を削ぎ落とす「引き算の美学」なんですね。

 

この手間暇かけた工程を経ることで、樽で熟成される前の段階ですでに、ジャックダニエル特有の「磨き抜かれたスムースな原酒」が完成するのです。

 

甘い風味やまずいという評価の理由

ウイスキーのテイスティンググラスの香りを嗅ぐ日本人女性と、香りのイメージとしてのバナナとバニラ


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ジャックダニエルの口コミを見ていると、「甘くて飲みやすい」という絶賛の声と、「まずい」「接着剤のような匂いがする」という辛辣な意見が真っ二つに分かれていることに気づきます。

 

世界で一番売れているアメリカンウイスキーなのに、なぜここまで評価が割れるのでしょうか。

 

その理由は、ジャックダニエルが持つ「あまりにも際立った個性」にあります。

 

なぜ「甘い」と感じるのか?

まず、ジャックダニエルが甘いと言われる最大の要因は、原料のトウモロコシ比率が80%と非常に高いことにあります。

 

トウモロコシ由来の穀物の甘みがベースにあり、そこに樽熟成によるバニラやキャラメルの風味が加わります。

 

さらに重要なのが、独自の「チャコール・メローイング」工程です。

 

このろ過によって、ウイスキー本来の雑味や油分が徹底的に取り除かれます。

 

その結果、苦味やエグ味といった「甘さを邪魔する要素」が消え、純粋な甘みやフルーティーさがダイレクトに舌に届くようになるのです。

 

「バナナ」と「セメダイン」の正体

ジャックダニエルの香りを語る上で外せないのが、強烈な「バナナ」のニュアンスです。

 

これはジャックダニエル社が創業以来守り続けている独自の酵母がつくり出すエステル香(果実のような香り成分)です。

 

実は、この「フルーティーな香り」と「接着剤(セメダイン)の臭い」は、化学的には非常に近い関係にあります。

 

香りの感じ方の個人差(エステル香)

ウイスキーに含まれる「酢酸イソアミル」や「酢酸エチル」といった成分は、適度な濃度やバランスであれば「完熟バナナ」や「メロン」「洋梨」のような芳醇なフルーツの香りに感じられます。

 

しかし、この香りが強すぎたり、受け手の体質や慣れによっては、工業的な「接着剤」や「除光液」のような溶剤系の臭い(セメダイン臭)として知覚されてしまうことがあるのです。

 

ジャックダニエルは雑味が少ない分、このエステル香が「裸」の状態で前面に出てきます。

 

これが好きな人には「甘く濃厚なバナナの香り」として愛されますが、苦手な人には「人工的な薬品の臭い」としてネガティブに捉えられてしまうわけですね。

 

「薄い」と感じる人もいる?

また、バーボン愛好家の中には「味が薄い」「水っぽい(Watery)」と評価する人もいます。

 

これは、チャコール・メローイングによって、バーボン特有の「ガツンとくる荒々しさ」や「オイリーな飲みごたえ」まで削ぎ落とされているためです。

 

つまり、ジャックダニエルの評価は以下のように整理できます。

 

肯定派

雑味がなくてスムース。バニラやバナナの甘い香りが最高。

 

否定派

パンチがなくて物足りない。特有の香りが人工的で薬臭い。

 

「まずい」という意見は、品質が低いからではなく、ジャックダニエルが追求した「スムースさと独特の香り」が、その人の好みに合わなかったというケースがほとんどです。

 

この強烈な個性こそが、唯一無二のテネシーウイスキーである証拠とも言えますね。

 

ジャックダニエルはダサいという噂の検証

薄暗い雰囲気のある空間でロックグラス片手にくつろぐ、革ジャンを着たスタイリッシュな日本人男性


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インターネットでジャックダニエルについて検索していると、時折「ジャックダニエル ダサい」といったネガティブな関連ワードを目にして、不安になった方もいるかもしれません。

 

「有名すぎて通っぽくない」「大学生がイキって飲むお酒」なんて言われることもありますが、結論から言わせていただくと、「ジャックダニエルは決してダサくない、むしろ世界で最も愛されるカッコいいウイスキー」です。

 

なぜそのような噂が立つのか、そしてその裏にある本当の価値について、フラットな視点で検証してみましょう。

 

なぜ「ダサい」と言われてしまうのか?

この噂の主な原因は、ジャックダニエルがあまりにも「メジャーすぎる」ことにあります。

 

どこでも買える手軽さ

コンビニやスーパー、ドン・キホーテなど、どこに行っても置いてありますよね。

 

この「いつでも手に入る大衆的なお酒」というイメージが、希少性を好む一部のウイスキーファンからは「ありきたり」と捉えられてしまうことがあります。

 

「ジャック・コーク」のイメージ

若い頃、居酒屋やクラブで「ジャックダニエルのコーラ割り(ジャック・コーク)」を飲んで騒いだ経験がある人も多いはず。

 

この「学生時代の飲み会のお酒」という記憶が強く残っていると、大人になってから「ちょっと子供っぽいかな?」と感じてしまうのかもしれません。

 

つまり、お酒自体の品質が悪いからではなく、「身近すぎて特別感を感じにくい」というのが、「ダサい」と言われる正体なんですね。

 

本当は「反骨精神」と「成功」の象徴

しかし、歴史を振り返ってみると、ジャックダニエルは常に「カッコいい大人」のアイコンでした。

 

ジャックを愛したレジェンドたち

最も有名なのは、20世紀を代表するシンガー、フランク・シナトラです。

 

彼はジャックダニエルを「神の酒(Nectar of the Gods)」と呼び、ステージ上でもグラスを手放さず、なんと彼のお墓にもボトルが一緒に埋葬されているほどです。

 

また、モーターヘッドのレミー・キルミスターや、ローリング・ストーンズのキース・リチャーズなど、数多くのロックスターにも愛飲されてきました。

 

彼らにとってジャックダニエルは、単なるアルコールではなく、権威に屈しない「反骨精神(ロックな魂)」や、自分を貫くスタイルの象徴だったのです。

 

この文脈を知っている人からすれば、ジャックダニエルは間違いなく「クールなお酒」です。

 

一周回って評価されるその実力

最近では、様々な高級ウイスキーを飲み歩いた愛好家が、「一周回ってやっぱりジャックダニエルは旨い」と戻ってくるケースも増えています。

 

自社で樽を作り、手間のかかるチャコール・メローイングで雑味を抜き、独自の酵母でバナナのような芳醇な香りを生み出す。

 

世界で一番売れているアメリカンウイスキーでありながら、品質を落とさずにこの味を守り続けているのは、並大抵のことではありません。

 

もし誰かに「それ、ダサくない?」なんて言われたら、こう返してあげてください。

 

「シナトラも愛した世界一のウイスキーだよ。

 

このバナナみたいな甘い香りが分からないなんてもったいないね」と。自信を持ってグラスを傾ければ、それが一番カッコいい飲み方だと私は思います。

 

ジャックダニエルがバーボンじゃない理由と製品情報

落ち着いた雰囲気のバーで、日本人のバーテンダーが丁寧にウイスキーをグラスに注いでいる様子。テネシーウイスキーならではのこだわりと品質の高さを表現


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前半では「なぜバーボンじゃないのか」という理由を見てきましたが、ここからは実際に販売されているジャックダニエルの種類や、美味しく楽しむための具体的な情報をご紹介していきます。

 

ジャックダニエルの種類や度数の違い一覧

バーカウンターの上に並べられた、淡い黄金色から濃い琥珀色まで色味の異なる4種類のウイスキーが入ったテイスティンググラス


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「ジャックダニエル」と一言で言っても、実は製法やターゲットによって様々なラインナップが用意されています。

 

定番の黒ラベル(Old No.7)が有名すぎて他の種類があまり知られていないこともありますが、それぞれの違いを知ると、自分の好みにドンピシャな一本が見つかるかもしれません。

 

日本国内で手に入りやすい代表的な4種類について、アルコール度数や味わいの特徴、そして気になる実勢価格(値段)の違いを一覧表にまとめました。

 

種類(通称)アルコール度数参考価格(700ml)特徴・おすすめの人
ブラック(Old No.7)40%2,500円前後【王道】
バニラとキャラメルのバランスが完璧。コーラ割りやハイボールに最適。
ジェントルマンジャック40%3,500円前後【極上の滑らかさ】
ろ過を2回行う贅沢製法。雑味が一切なく、ロックで飲みたい派に。
シングルバレル47%前後6,500円前後【力強い個性】
一つの樽から瓶詰め。度数が高く、濃厚なコクを楽しみたい上級者向け。
テネシーハニー35%2,500円前後【甘い誘惑】
ハチミツを加えたリキュール。ウイスキーが苦手な方や女性にも大人気。

 

それぞれの違いをもう少し深掘りしてみましょう。

 

2回ろ過した「ジェントルマンジャック」

 

「バーボンやウイスキーの刺激がちょっと苦手...」という方にこそ試していただきたいのが、このジェントルマンジャックです。

 

通常のジャックダニエルは、樽詰め前の1回だけ「チャコール・メローイング(木炭ろ過)」を行いますが、ジェントルマンジャックは「熟成した後」にもう一度ろ過を行います

 

この「2回のろ過」によって、雑味や荒々しさが極限まで取り除かれ、絹のように滑らかな舌触りになります。

 

ジャック ダニエル ジェントルマン ジャック テネシー ウイスキー 正規 750ml 40度

 

「これ、本当に40度もあるの?」と驚くほどスムースですよ。

 

一樽入魂の「シングルバレル」

 

逆に、「もっとガツンとした飲みごたえが欲しい!」という方にはシングルバレルがおすすめです。

 

通常の商品は味を均一にするために数百の樽をブレンドしますが、これは「最高熟成に達した一つの樽」だけを選び出し、他の樽と混ぜずにボトリングします。

 

そのため、アルコール度数も47%と高く設定されており、樽ごとの個性がダイレクトに感じられます。

 

ジャック ダニエル シングル バレル 正規代理店輸入品 750ml 47% 

 

芯のある力強いコクは、まさにジャックダニエルの最高峰と言えるでしょう。

 

補足:その他のフレーバー

 

最近では、ハチミツ入りの「テネシーハニー」だけでなく、シナモンの風味が効いた「テネシーファイヤー」や、青リンゴ風味の「テネシーアップル(日本未発売・並行輸入のみ)」なども登場しています。

 

 

【豪華箱入 正規品】ジャック ダニエル シングル バレル セレクト 正規代理店輸入品 750ml 47%

 

これらは炭酸で割るだけでカクテルのように楽しめるので、パーティーシーンにもぴったりですね。

 

 

日本国内での値段や購入時のポイント

日本のスーパーマーケットのお酒売り場で、棚に陳列された様々なウイスキーボトルを手に取り、価格やラベルを確認している日本人女性


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ジャックダニエルは、日本国内の流通量が非常に安定しており、コンビニエンスストアからディスカウントストアまで、どこでも手に入りやすいのが魅力の一つです。

 

輸入品であるため、為替相場や酒税の改正によって価格は多少変動しますが、現在の一般的な実勢価格(定価ではなく、スーパーや量販店での店頭価格)の目安は以下の通りです。

 

主要ラインナップの実勢価格目安(700mlフルボトル)

ブラック(Old No.7)

2,500円 〜 3,000円前後

 

テネシーハニー

2,500円 〜 3,000円前後

 

ジェントルマンジャック

3,500円 〜 4,500円前後

 

シングルバレル

6,500円 〜 8,000円前後

※価格はあくまで目安です。販売店や時期により異なります。

 

購入時のポイントとサイズの選び方

初めて飲む方や、少しだけ試してみたいという方は、コンビニや駅の売店をチェックしてみてください。

 

ジャックダニエルは、ポケットサイズの「200ml瓶(ベビーボトル)」や「350ml瓶(ハーフボトル)」も広く展開されています。

 

これなら千円前後で気軽に購入できるので、味見には最適です。

 

逆に、日常的にハイボールなどで楽しむ「常飲派」の方には、大型ボトルが断然お得です。

 

1,000ml(1リットル)

免税店や少し大きな酒屋でよく見かけます。

 

1,750ml(1.75リットル)

通称「ガロンボトル(半ガロン)」。

 

コストコやAmazon、業務スーパーなどで取り扱いがあり、700mlあたりに換算するとかなり割安になります。

 

3,000ml(3リットル)

バーのディスプレイ用のような超特大サイズ。

 

専用の木箱や注ぎ台が付いていることもあり、パーティーやプレゼントで圧倒的な存在感を放ちます。

 

「正規品」と「並行輸入品」

ネットショップなどでは「並行輸入品」と書かれたジャックダニエルが少し安く売られていることがあります。

 

中身は基本的に同じですが、輸入ルートが異なるため、日本語のラベルが貼られていなかったり、箱の状態が簡易的だったりする場合があります。

 

ご自宅用なら安い方を選んでも問題ありませんが、ギフトにするなら箱付きの「正規品」を選ぶのが無難ですね。

 

アーリータイムズはバーボンではないという疑問

 

ジャックダニエルと同じように、日本で長く愛されてきたアメリカンウイスキーに「アーリータイムズ(Early Times)」がありますが、こちらも「実はバーボンじゃない?」という話題がよくあがります。

 

これには、アメリカ国内の法律と、輸出用製品の仕様の違い、さらには近年のブランド買収劇という、少し複雑な事情が関係しています。

 

「イエローラベル」の秘密

かつて日本で定番だった「アーリータイムズ イエローラベル」。

 

実は、アメリカ本国で流通していたものは、コストを抑えるなどの理由から熟成に「中古の樽(一度バーボンの熟成に使った樽)」を一部使用していました。

 

連邦法では「バーボンは内側を焦がした新品のオーク樽を使わなければならない」と決められているため、アメリカ国内では「バーボン」と名乗れず、「ケンタッキーウイスキー」という名称で販売されていたのです。

 

日本向けは「バーボン」だった?

ここがややこしい点なのですが、かつて日本などの海外市場向けに輸出されていたイエローラベルは、特別に「新樽」を使って熟成された原酒を使用していた時期がありました。

 

そのため、昔のボトルのラベルにはしっかりと「Bourbon」と記載されていたのです。

 

国によって中身の作り分けや呼び名が違っていた珍しいケースですね。

 

現在は「ホワイトラベル」へ

その後、2020年にブランドの親会社が「ブラウン・フォーマン社」から「サゼラック社」へと変わり、2022年頃から日本でのラインナップも一新されました。

 

現在、日本の店頭で主流となっている「アーリータイムズ ホワイト」は、ラベルを見ると「American Blended Whiskey」などと表記されています。

 

アーリータイムズ ホワイト ラベル 40度 700ml 12本 送料無料

 

これは、バーボン原酒に、よりライトなグレーンウイスキーや中古樽熟成の原酒などをブレンドしているため、法律上の分類が「バーボン」ではなくなるからです。

 

その分、バーボン特有の荒々しさが抑えられ、ハチミツのような甘さを持つ非常に軽やかな飲み口になっています。

 

ジャックダニエルとの違いをまとめると、以下のようになります。

 

ジャックダニエル

バーボンの条件をすべて満たしているが、プライドを持ってあえて「テネシーウイスキー」と名乗る。

 

アーリータイムズ(現在)

樽やブレンドの製法がバーボンの条件から外れるため、「ケンタッキーウイスキー」や「ブレンデッドウイスキー」となる。

 

「あえて名乗らない」のと「条件が合わずに名乗れない(または飲みやすさを追求して枠を外れた)」という違い。

 

この背景を知っていると、スーパーの棚を眺めるのが少し楽しくなりますね。

 

 

結論:ジャックダニエルはバーボンじゃない独自性

自宅のリラックスした空間で、大きな氷の入ったロックグラスを傾けながら、ウイスキーの香りと時間を楽しむ日本人男性


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ここまで、法律、歴史、そして科学的な視点から「ジャックダニエルはバーボンなのか」という永遠のテーマについて検証してきました。

 

最終的な結論として言えるのは、ジャックダニエルは「バーボンとしての資格を完璧に持ちながら、あえてその枠組みを超越することを選んだ、誇り高きテネシーウイスキー」であるということです。

 

「なれない」のではなく「ならない」

世の中には「基準を満たせないから名乗れない」というケースも多々ありますが、ジャックダニエルの場合は真逆です。

 

彼らは、バーボンと名乗るための厳しい連邦法をすべてクリアしています。

 

その上で、さらに手間とコストがかかる「チャコール・メローイング」という独自の工程を自らに課しています。

 

つまり、「バーボンであることがゴールではなく、そこが出発点」なのです。

 

「It's Not Bourbon. It's Jack.(バーボンじゃない、ジャックだ)」という有名なキャッチコピーは、単なる分類の話ではなく、この「余分な一手間(Extra Blessing)」への強烈なプライドを表しているんですね。

 

知識をスパイスに、今夜の一杯を

 

 

「バーボンじゃない」という言葉の裏には、創業者のジャック・ダニエル氏から受け継がれる、「最高のものを作るためには妥協しない」という哲学が隠されていました。

 

あの特徴的なバナナの香りや、喉を滑り落ちるようなスムースさは、偶然できたものではなく、この頑固なこだわりが生み出した必然の味です。

 

もし飲み会の席で「ジャックってバーボンじゃないの?」という話題が出たら、ぜひこう教えてあげてください。

 

「実は中身はバーボン以上に厳しい基準で作られている、テネシーウイスキーという別格の存在なんだよ」と。

 

そのうんちくを肴にすれば、いつものジャックダニエルが、より一層味わい深く感じられるはずです。

 

ぜひ今夜は、その黒いラベルに込められた歴史と情熱を感じながら、こだわりの一杯を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

注意ポイント

※お酒は20歳になってから。

飲み過ぎには注意して、楽しく適量を心がけましょう。

正確な価格や製品情報は、購入時に各店舗や公式サイトをご確認ください。

 

【参考情報一覧】

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