インターネットの検索窓に「サントリー レッド」と入力すると、候補として「まずい」という少し気になる言葉が目に飛び込んでくることがあります。
スーパーマーケットの棚でその親しみやすい赤いラベルを見るたびに、この評判が頭をよぎり、「せっかく買うなら失敗したくない」「昔からあるブランドだけど、今の自分の口に合うだろうか」と、購入をためらっている方もいらっしゃるかもしれません。
この記事は、そんなあなたの疑問に正面からお答えするための、いわばサントリーレッドの完全ガイドです。
単に「美味しい」か「まずい」かという二元論で片付けるのではなく、そもそもウイスキーって何?という今さら聞けない基本に立ち返り、レッドが誕生した昭和という時代まで遡って、その歴史と特徴を丁寧に紐解いていきます。
そして核心である、ストレートで飲んだ時とハイボールで飲んだ時で大きく変わるその味わいや、世間のリアルな評判を多角的に分析。
美味しい飲み方は本当にハイボールが最適なのか、さらに魅力を引き出すおすすめの割り方まで、具体的に探求します。
さらに、この記事の検証はそれだけにとどまりません。
最近売ってないという声の真相を調査し、不動の人気を誇る定番のサントリー角との違いはどこにあるのかを解き明かします。
また、兄貴分とされるサントリーホワイトとの違いは何で、通称「白札」と飲み比べるとどうなのか、そして一部で囁かれるサントリーホワイトはまずいという噂の真相にも深く迫ります。
同じ価格帯のライバル、トリスクラシックとの違いも味や価格の観点から徹底的に比較し、数あるウイスキーまずいランキングにおけるレッドの本当の立ち位置まで、あらゆる角度から「サントリー レッド まずい」という評価の真相を明らかにしていきます。
この記事を読み終える頃には、あなたはサントリーレッドに対する自分なりの答えを見つけ、自信を持ってその一本を選べるようになっているはずです。
この記事でわかること
記事のポイント
- サントリーレッドが「まずい」と言われる本当の理由
- 歴史や製法からわかるレッド本来の立ち位置
- 他のウイスキーとの比較でわかる個性と評価
- まずさを解消する美味しい飲み方と楽しみ方
サントリーのレッドはなぜまずい?噂の真相を徹底解説

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この章では、サントリーレッドがまずいと言われる噂の真相を探るため、製品の基本的な情報から丁寧に解説します。
ウイスキーの基礎知識をはじめ、レッドの歴史的背景、実際の味わいや美味しく飲む方法までを網羅的に知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
ポイント
- そもそもウイスキーって何?今さら聞けない基本
- レッドとはどんなウイスキー?その歴史と特徴
- 気になるその味は?世間のリアルな評判を分析
- 美味しい飲み方はハイボール?おすすめの割り方
- 最近売ってない?コンビニやスーパーでの販売状況
そもそもウイスキーって何?今さら聞けない基本

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サントリーレッドの評価を理解する前に、まずは「ウイスキー」そのものがどのようなお酒なのか、基本的な知識からおさらいしてみましょう。
ウイスキーとは、一言で言えば「穀物を原料とした蒸溜酒」です。
主な原料には大麦やトウモロコシ、ライ麦、小麦などが使われます。
この原料選びが、すっきりとした味わいや、甘く香ばしい風味といった、ウイスキーの個性を決める最初のステップとなります。
その製造工程は非常に丁寧で、いくつかの段階に分かれています。
まず、原料となる穀物のデンプンを糖分に変える「糖化」という作業を行います。
その後、この糖分を含んだ液体に酵母を加え、数日間かけてアルコール発酵させます。
この時点では、アルコール度数7~9%ほどの、ビールに似た「もろみ(ウォッシュ)」と呼ばれる液体が出来上がります。
次に、この「もろみ」を蒸溜器で加熱し、アルコール分を抽出する「蒸溜」が行われます。
この工程によって、アルコール度数が一気に60~70%まで高められた、無色透明の液体「ニューポット(またはニュースピリッツ)」が生まれるのです。
蒸溜には、豊かな香味成分を残す銅製の「ポットスチル(単式蒸溜器)」と、クリアで軽やかな味わいを生み出す「コラムスチル(連続式蒸溜器)」があり、どちらを使うかでウイスキーの性格が大きく変わります。
そして、ウイスキー造りのクライマックスとも言えるのが「熟成」です。
生まれたばかりのニューポットを木製の樽に詰め、貯蔵庫で長い年月をかけて寝かせます。
この熟成期間中に、ウイスキーは樽材から溶け出す成分と作用し合い、美しい琥珀色に色づくとともに、バニラやカラメルのような甘い香り、スパイシーな風味といった、複雑で奥深い香味を身につけていくのです。
このニューポットを木製の樽で長期間熟成させることで、琥珀色の美しい色合いと、樽由来の複雑で豊かな香味が生まれるのがウイスキー最大の特徴と言えます。
熟成期間の長さはもちろん、シェリー酒やバーボンウイスキーに使われていた古樽など、どのような樽を使うかによっても味わいは千差万別に変化します。
また、スコットランドや日本のように四季の寒暖差がある場所で造られるかによっても熟成の進み方が変わるため、世界中には数えきれないほど個性豊かなウイスキーが存在するのです。
日本の酒税法では、ウイスキーは「発芽させた穀類及び水を原料として糖化させて、酵母により発酵させたアルコール含有物を蒸溜したもの」と定義されています。
(出典:e-Gov法令検索 酒税法 第三条)
このように、ウイスキーは原料と製法、そして熟成という長い時間の魔法が掛け合わさって生まれる、非常に奥深いお酒なのです。
ウイスキー サントリー レッド RED 640ml 1本
レッドとはどんなウイスキー?その歴史と特徴

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サントリー レッドは、単に「安いウイスキー」という言葉だけでは語れない、日本のウイスキー市場の黎明期から存在する、非常に歴史の長いブランドです。
その物語を理解するためには、少し時間を遡る必要があります。
その直接の前身は、1930年(昭和5年)に発売された「サントリーウイスキー赤札」にまで遡ります。
これは、日本初の本格ウイスキーとして前年に発売された「白札」が、あまりにスモーキーで当時の日本人の味覚に合わなかった反省から、より飲みやすい味わいを目指して開発されたものでした。
この試行錯誤こそが、日本のウイスキーが独自の道を歩み始める原点となったのです。
そして、「赤札」は一度姿を消しますが、現在の「サントリー レッド」として華々しくリニューアルされたのが、日本が高度経済成長期の熱気に満ちていた1964年(昭和39年)のことです。
この年は東京オリンピックが開催され、日本中が未来への希望に燃えていた象徴的な年でした。
この時代、ウイスキーはまだ多くの家庭にとって高嶺の花でしたが、サントリーはレッドに「家庭で気軽に楽しめる晩酌ウイスキー」という明確な役割を与え、庶民でも手に取りやすい価格で市場に投入しました。
この戦略の背景には、当時人気を博していた競合製品への対抗という側面もありましたが、何よりも大きかったのは、戦後の新しいライフスタイルとして定着しつつあった「サラリーマン家庭の食卓」という文化に寄り添うことでした。
当時の日本の食卓に合わせ、強い個性を持つスモーキーさなどを抑え、クセが少なくすっきりとした味わいを目指して設計されたのです。
したがって、サントリーレッドは、複雑な香味をじっくりと時間をかけて楽しむというよりは、ハイボールなどで食事と一緒に楽しむ「食中酒」としての役割を強く意識していたと考えられます。
コロッケやハンバーグといった洋食が家庭料理の定番になり始めた時代の流れを汲み、日々の疲れを癒す一杯として、完璧にチューニングされたウイスキーだったのです。
その味わいは、特定の時代背景と消費者のニーズに応える形で意図的に造られた、まさに昭和という時代を映す鏡のような存在と言えるでしょう。
ウイスキー サントリー レッド RED 640ml 1本
気になるその味は?世間のリアルな評判を分析

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サントリー レッドの味わいについては、多くのレビューサイトや個人のブログで語られていますが、その評価は驚くほど一貫しており、特に「どのような飲み方をするか」によって評判が大きく分かれるのが最大の特徴です。
まず、ウイスキー本来の味を確かめるための飲み方であるストレートでの評価は、残念ながら厳しいものが少なくありません。
グラスに注いで香りを確かめると、熟成したウイスキー特有の華やかさや複雑さよりも先に、ツンと鼻をつくアルコールの刺激的な香りが感じられる、という意見が多数を占めます。
人によっては、この香りを「ケミカル」「接着剤のよう」と表現することもあります。
もちろん、その奥には青リンゴや蜂蜜のような、ほのかに甘くフルーティーなニュアンスを探すこともできますが、全体としてはアルコールの印象が強いようです。
口に含んだ際の味わいは、比較的軽く、水のようにスムーズですが、ボディが弱く味わいの広がりが乏しいと感じる方が多いようです。
一方で、その直後に現れる独特の甘みについては意見が分かれるところです。
穀物由来の自然な甘みというよりは、少し人工的とも評されるストレートな甘さが感じられ、その後に渋みや苦味が追いかけてくると指摘されています。
これらの特徴は、ブレンドされている原酒の熟成年数が比較的若いことや、味わいを調整するブレンドの特性が影響していると考えられます。
しかし、この評価は飲み方によって劇的に変わるのが、サントリーレッドの面白さであり、長く愛されてきた理由でもあります。
特に、氷と炭酸で割るハイボールにすると、その真価が発揮されます。
炭酸の泡が弾ける際に、ストレートで感じられたアルコールの刺激的な香りを和らげ、味わいの欠点をうまくマスキングしてくれます。
そして、レッドが持つほのかな甘みが炭酸の爽快感と絶妙にマッチし、非常にすっきりとした爽快な飲み口のドリンクに生まれ変わるのです。
この飲みやすさこそが、レッドが長年にわたり「家庭の晩酌の定番」として愛されてきた最大の理由と言えるでしょう。
「まずい」という評判は、主にストレートで飲んだ際の香味特性に起因するものであり、ハイボールという飲用シーンにおいては、むしろその個性が「食事に合う」「気軽に飲める」という長所に転化するのです。
ウイスキー サントリー レッド RED 640ml 1本
美味しい飲み方はハイボール?おすすめの割り方

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前述の通り、サントリー レッドの個性を最も引き出し、その真価を味わうための美味しい飲み方は、ハイボールであるという意見が大多数を占めます。
なぜなら、炭酸で割ることによって、レッドが持ついくつかの特徴が良い方向に作用するからです。
ストレートで感じられたアルコールの刺激的な香りは、炭酸の泡が弾けることで和らぎ、爽やかな印象に変わります。
また、味わいの軽さやボディの弱さは、炭酸のキリっとした刺激が加わることで心地よい爽快感となり、食事の味を邪魔しないという長所に転化します。
そのすっきりとした味わいは、まさに炭酸の爽快感と出会うために設計されたかのように、抜群の相性を見せるのです。
基本のレッドハイボール
家庭で本格的なレッドハイボールを楽しむために、少しだけ手順にこだわってみましょう。
美味しいハイボールを作るための最大のポイントは、グラス、ウイスキー、炭酸水を事前に冷蔵庫でしっかりと冷やしておくことです。
常温のままだと氷がすぐに溶けてしまい、味が薄まる原因になります。
まず、背の高いグラス(タンブラー)に大きめの氷をたっぷりと入れ、マドラーで10回ほどかき混ぜてグラス自体をキンキンに冷やします。
ここで溶けた水は、忘れずに捨てましょう。
次に、新しい氷をグラスいっぱいに追加し、レッドを注ぎます。
ウイスキーと炭酸水の黄金比は「1:4」がおすすめですが、お好みで濃さを調整してください。
最後に、炭酸が抜けないように炭酸水を氷に当てないよう、グラスの縁から静かに注ぎ入れます。
ガスを逃さないため、混ぜるのはマドラーを氷の間に差し込み、縦に一度だけ持ち上げるようにするのがプロのコツです。
アレンジレシピ
基本のハイボールをマスターしたら、次は気分に合わせてアレンジを加えてみるのも一興です。
レッドはクセが少ないため、様々な割り材と素直に馴染んでくれます。
少しアレンジを加えたい場合、カットしたレモンを軽く搾り入れると、柑橘のフレッシュな香りが加わり、爽やかさが一層引き立ちます。
レモンの皮(ピール)を指でひねり、香りだけを飛ばすのも粋な楽しみ方です。
また、甘めのカクテルがお好きなら、コーラで割る「コークハイ」や、少しスパイシーなジンジャーエールで割る「ジンジャーハイボール」も、レッドが持つほのかな甘みと相性が良く、長年愛され続ける人気の高い飲み方です。
これらの割り方は、ウイスキーの独特の風味が少し苦手という方でも、ジュース感覚で非常に美味しく楽しめるため、おすすめです。
さらに、食事と合わせるなら、無糖のウーロン茶や緑茶で割る「お茶割り」も試す価値があります。
ウイスキーの甘みが抑えられ、さっぱりとしたドライな飲み口になるため、和食や中華料理など、幅広いメニューに寄り添ってくれます。
ウイスキー サントリー レッド RED 640ml 1本
最近売ってない?コンビニやスーパーでの販売状況

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「サントリー レッドが最近売ってない」という声が時折聞かれますが、これは一部の店舗での取り扱いが縮小している状況を反映しているものと考えられます。
まず結論から申し上げると、2025年8月25日現在、サントリー レッドは終売になっておらず、サントリーの公式サイトにも現行商品としてしっかりと掲載されています。
(出典:サントリー公式サイト 製品ラインナップ)
では、なぜ「売ってない」と感じる方がいるのでしょうか。
背景には、近年のジャパニーズウイスキー全体のブームがあります。
この影響で、サントリーの主力商品である「角瓶」ですら品薄になることがあり、生産や流通の優先順位が常に変動しています。
このような市場環境の中、店舗側も限られた棚のスペースで最大限の売上を上げるため、販売データに基づいて商品を厳選する必要に迫られています。
特に、店舗面積の限られるコンビニエンスストアなどでは、より人気の高い「角瓶」や、利益率の高い新商品、あるいは他の売れ筋商品が優先される傾向にあります。
そのため、かつては定番として置かれていたレッドが、棚から姿を消してしまうケースが増えているのが実情です。
しかし、入手が困難になったわけではありません。
全国展開する「イオン」のような大型スーパーマーケットや、「やまや」「カクヤス」といった酒類専門の量販店、またオンラインストアでは、比較的安定して販売されていることが多いです。
特に、640mlの瓶は最も一般的なサイズとして、これらの店舗で見つけやすいでしょう。
もし近所のコンビニや小規模なスーパーで見つからない場合は、少し足を延ばして大型店を探してみるか、Amazonや楽天市場、LOHACOといった各種オンラインショッピングサイトを利用するのが確実な入手方法と言えるでしょう。
思いがけず、業務用スーパーで4Lの大容量ペットボトルが見つかることもあります。
サントリーウイスキー レッド 1本 4000ml(4L)<ペットボトル>
サントリーレッドがまずいと言われる理由を徹底比較

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この章では、サントリーレッドの評価をより深く理解するため、他の定番ウイスキーと比較しながらその立ち位置を分析します。
角瓶やトリスといったライバル製品との具体的な違いを通じて、レッドならではの個性や本当の価値を知りたい方は、ぜひご覧ください。
ポイント
- トリスクラシックとの違いは?味や価格を比較
- ホワイトとの違いは何?「白札」と飲み比べ
- 兄貴分?サントリーホワイトはまずいという噂
- 定番のサントリー角との違いはどこにある?
- ウイスキーまずいランキングでの立ち位置は?
- 結論:サントリーレッドがまずいかは飲み方で変わる
トリスクラシックとの違いは?味や価格を比較

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サントリーには、レッドと同じく手頃な価格帯のウイスキーとして、柳原良平氏デザインの「アンクルトリス」のキャラクターでお馴染みの「トリス〈クラシック〉」があります。
両者は長年にわたり日本の晩酌シーンを支えてきた、いわば兄弟のようなブランドですが、その個性や目指す方向性は明確に異なります。
まず、最も客観的で大きな違いは、アルコール度数とそれに伴う飲みごたえです。
レッドのアルコール度数が39%であるのに対し、トリスは37%とやや低めに設定されています。
このわずか2%の差が、口に含んだ際のアルコール感やボディの厚みに影響を与えています。(出典:サントリー公式サイト 製品情報)
味わいの面では、この度数の違いがさらに顕著に感じられます。
トリスは、より軽快でクセがなく、蜂蜜を思わせるようなクリアですっきりとした甘さが特徴です。
その味わいは「水のように飲める」と評されることもあるほどスムーズで、ウイスキー特有の樽香やスモーキーさは意図的に抑えられています。
そのため、ウイスキーを飲み慣れていない方でもカクテルベースとして非常に使いやすい、究極の飲みやすさを追求した設計になっています。
一方、レッドはトリスに比べると、わずかながらウイスキーらしい飲みごたえや香りを残していると言えます。
口にすると、トリスよりもアルコールの存在感をはっきりと感じられ、後味にもウイスキーならではのビターな余韻が微かに漂います。
どちらを選ぶべきかは、まさに何を求めるかによります。
価格はトリスの方が若干安価に設定されていることが多く、とにかくコストを抑え、ジュースのようにゴクゴク飲める爽快なハイボールを最優先する場合はトリスが最適です。
少しでもウイスキー感を味わいたい、あるいは昭和の時代から続くノスタルジックな味わいを楽しみたいという場合は、レッドがその期待に応えてくれる選択肢になるでしょう。
項目 | サントリー レッド | トリス〈クラシック〉 |
---|---|---|
アルコール度数 | 39% | 37% |
味わいの特徴 | すっきりしつつもウイスキーらしい飲みごたえ | より軽快でクセがなく、クリアな甘さ |
価格帯(参考) | やや高め | 安価 |
主な飲用シーン | 食事と合わせるハイボール | 気軽に楽しむハイボール、カクテルベース |
サントリーウイスキー トリス 〈クラシック〉 37% 700ml
ホワイトとの違いは何?「白札」と飲み比べ

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「サントリーホワイト」は、1929年(昭和4年)に、サントリーの創業者・鳥井信治郎の情熱の結晶として誕生した、日本初の本格国産ウイスキーです。
その歴史的価値から、通称「白札」として今なお多くのファンに親しまれています。まさにレッドの兄貴分とも言える存在であり、この二本を飲み比べると、サントリーが日本の消費者に寄り添ってきた歴史が見えてきます。
両者のキャラクターを決定づける最大の違いは、「スモーキーフレーバー(ピート香)」の有無にあります。
ホワイトには、本場スコッチウイスキーの味わいを忠実に再現しようとした発売当時からの設計思想に基づき、麦芽を乾燥させる際にピート(泥炭)を焚いて香りづけをした、スモーキーなモルト原酒がブレンドされています。
この独特の燻製香こそが、レッドにはないホワイトだけの力強い個性となっています。
このスモーキーさは、ウイスキーを飲み慣れた人にとっては魅力的な個性ですが、発売当時は日本の消費者にとってあまりに個性的すぎ、「煙たい」「薬品のよう」と評され、商業的には苦戦を強いられました。
この経験があったからこそ、より日本人の味覚に合わせたマイルドな「赤札」(レッドの前身)が開発されたのです。
味わいは、レッドがすっきりとした飲みやすさとほのかな甘さを目指しているのに対し、ホワイトはよりドライでキレがあり、スモーキーな香ばしい余韻がはっきりと感じられます。
アルコール度数は40%と、レッドの39%よりもわずかに高く、そのぶん口当たりにもしっかりとした骨格を与えています。
そのため、同じサントリーの廉価帯ウイスキーというカテゴリーにありながら、両者の立ち位置は明確です。
ホワイトは、日本のウイスキーの原点に触れられる、通好みで個性的な味わいを持ちます。
一方でレッドは、その反省を生かして生まれた、より大衆向けで飲みやすい味わいと言えるでしょう。
どちらが良いというわけではなく、スモーキーな個性を求めるか、クセのない飲みやすさを求めるかで、選ぶべきボトルがはっきりと分かれるのです。
サントリー ホワイト 40度 640ml
兄貴分?サントリーホワイトはまずいという噂

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サントリーホワイトについても、その歴史と個性とは裏腹に、弟分であるレッドと同様に「まずい」という評価を耳にすることがあります。
この評価の背景を深く探ると、ホワイトが持つ、ウイスキーの中でも特に好みが分かれる独特のフレーバーに行き着きます。
それは、いわゆる「ピート香」と呼ばれるスモーキーフレーバーです。
この香りは、ウイスキーの原料である麦芽を乾燥させる際に、スコットランドの湿原で採れるピート(泥炭)を焚くことで付けられるもので、本場スコッチウイスキーの大きな特徴の一つです。
しかし、この燻製のような、あるいは人によっては「正露丸のような薬品香」「ヨード香」と表現されることもある独特の香りは、特にウイスキーを飲み慣れていない方にとっては、非常にクセが強く感じられます。
この強烈な第一印象が、ストレートに「まずい」という感覚につながることが少なくありません。
ただ、このスモーキーさはウイスキー愛好家にとっては、他の何物にも代えがたい大きな魅力であり、ウイスキーの奥深さを象徴する個性の源泉でもあります。
慣れてくると、その香りの中に複雑な甘みや香ばしさ、潮風のようなニュアンスを感じ取れるようになり、その虜になる人も少なくありません。
したがって、サントリーホワイトがまずいかどうかは、飲み手の好み、特にこのスモーキーな香りに対する許容度や経験値によって、評価が180度変わると言えます。
万人受けするタイプのウイスキーではないことは確かですが、見方を変えれば、この価格帯で本格的なスモーキーさの入り口を体験できる、非常に貴重な一本と評価する声も多いのです。
もしあなたがスモーキーなウイスキーの世界に興味があるなら、高価なアイラモルトに挑戦する前の試金石として、この「白札」を試してみる価値は十分にあるでしょう。
定番のサントリー角との違いはどこにある?

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「サントリー角瓶」は、1937年(昭和12年)の発売以来、日本のウイスキー市場で時代を超えて愛され続ける、まさに定番中の定番商品です。
亀甲模様のボトルデザインは、多くの人にとって「日本のウイスキー」そのものを象徴するアイコンとなっています。
レッドと同じく手頃な価格帯にありますが、両者の間には設計思想と品質において明確な違いが存在します。
その違いの核心は、ブレンドの中核をなす「キーモルト」にあります。
角瓶は、サントリーが世界に誇る山崎蒸溜所と白州蒸溜所で、バーボン樽で熟成されたモルト原酒をバランス良くブレンドして造られています。
これが、角瓶ならではの味わいの骨格を形作っているのです。
その味わいは、バーボン樽由来のバニラを思わせる甘やかな香りと、しっかりとした厚みのあるコク、そして後味を引き締めるドライなキレが特徴です。
全体として非常にバランスが取れており、多くの人に「美味しい」と感じさせる懐の深さを持っています。
アルコール度数は40%です。一方、レッドは前述の通り、よりすっきりとした飲みやすさと軽快さを重視した、シンプルな設計思想に基づいています。
この違いは、近年日本の飲酒文化に再び革命を起こした「角ハイボール」で飲むと、より一層明確になります。
角瓶で作るハイボールは、ウイスキーの豊かなコクと甘みが炭酸に負けることなく、しっかりとした飲みごたえのある一杯になります。
対して、レッドのハイボールはより軽快で爽やか、食事にそっと寄り添うような控えめな味わいです。
もちろん、価格は角瓶の方がレッドよりも一段高く設定されています。
この価格差は、山崎や白州といった貴重なキーモルトを使用していることに由来しており、それがそのまま味わいの深さや複雑さに反映されていると考えることができます。
日常の食事に気軽に合わせるコストパフォーマンスを求めるならレッド、少し豊かな味わいや「間違いのない定番の味」を楽しみたいなら角瓶、という使い分けができるでしょう。
項目 | サントリー レッド | サントリーウイスキー 角瓶 |
---|---|---|
アルコール度数 | 39% | 40% |
味わいの特徴 | すっきりとして軽快、爽やかな飲み口 | 甘やかな香りと厚みのあるコク、ドライな後口 |
価格帯(参考) | 安価 | やや高め |
主な原酒構成 | 公表されている範囲ではモルト、グレーン | 山崎・白州蒸溜所のバーボン樽原酒がキー |
サントリー 角瓶 700ml 40度
ウイスキーまずいランキングでの立ち位置は?

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「ウイスキー まずい ランキング」といったテーマは、インターネット上でしばしば面白半分に、あるいは購入で失敗したくないという思いから話題になります。
しかし、大前提として、これらはあくまで個人の主観に大きく左右される非公式なものであり、公的な評価基準として存在するわけではありません。
多くの場合、このような話題で名前が挙がるウイスキーには、いくつかの共通した特徴が見られます。
一つは、価格が非常に安いこと。もう一つは、味わいに強い個性がある(例えば前述のホワイトのようなスモーキータイプ)か、逆に個性が乏しいことです。
サントリー レッドは、その圧倒的な価格の安さと、ウイスキーをストレートで評価する際に基準となる「複雑さ」「熟成感」が乏しく、アルコール感が前に出てくるという点から、こうしたランキングの常連として名前が挙がることがあります。
ここで重要なのは、多くのランキングがウイスキーを「ストレート」または「ロック」で飲んだ際の味わいを基準に評価しているという点です。
これはウイスキー単体の品質を測る上では一般的な手法ですが、サントリーレッドをこの土俵で評価するのは、いわば「短距離走の選手にマラソンを走らせる」ようなものかもしれません。
前述の通り、レッドはそもそもがハイボールという飲み方で、食事と共に楽しむシーンで真価を発揮するように設計されたウイスキーです。
その用途においては、クセのなさとすっきりとした味わい、そして何より高いコストパフォーマンスを誇ります。
その文脈で評価すれば、決して「まずい」のではなく、「目的に対して非常に優秀」なウイスキーと言えるのです。
したがって、ランキングの結果だけを見て短絡的に敬遠するのではなく、そのウイスキーがどのような飲まれ方を想定して造られたのか、その歴史的背景や本来の役割を理解することが、自分に合った満足度の高い一本を見つけるための最も重要な鍵となります。
結論:サントリーレッドがまずいかは飲み方で変わる
記事のポイント まとめです
- サントリーレッドがまずいという評価は主にストレートで飲んだ場合のもの
- アルコールの刺激や味わいの軽さが指摘されることが多い
- この味わいは高度経済成長期の「家庭の晩酌」向けに設計された結果である
- ハイボールにすることで評価は一変し爽快な飲み口になる
- 美味しい飲み方の基本はしっかりと冷やしたハイボール
- レモンやコーラ、ジンジャーエールで割るアレンジも人気
- 「売ってない」わけではなく現在も販売されている現行商品
- トリスよりは飲みごたえがあり、角瓶よりは軽快な味わい
- ホワイトとの違いはスモーキーフレーバーの有無
- ホワイトがまずいと言われる理由は独特のピート香にある
- 角瓶との価格差は味わいの複雑さに反映されている
- まずいランキングの常連だがそれは評価の一面に過ぎない
- 想定された飲み方で楽しむことが重要
- ストレートで味わうのではなく食中酒として気軽に楽しむウイスキー
- 歴史的背景を理解するとその個性への理解が深まる
【参考情報一覧】
- サントリー公式サイト サントリーウイスキーレッド: https://www.suntory.co.jp/whisky/products/0000000038/0000000121.html
- サントリー公式サイト サントリーウイスキー角瓶: https://www.suntory.co.jp/whisky/kakubin/
- サントリー公式サイト 製品情報一覧: https://products.suntory.co.jp/whisky/
- e-Gov法令検索 酒税法: https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=328AC0000000006
- Wikipedia サントリーレッド: https://ja.wikipedia.org/wiki/サントリーレッド
- ぴろのウイスキーブログ - まずい?サントリーレッドをレビュー!: https://www.piroriro.com/entry/red-review
- サントリーレッドはまずい?うまい?味をレビュー!: https://kknosyumilog.net/suntoryredmazuiumai/
- RERAのウイスキーブログ: http://blog.livedoor.jp/rera1016-whiskey/
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