厚生労働省 健康日本21 情報 | Guide of Whisky

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厚生労働省 健康日本21 情報

お酒と上手に付き合う新常識。健康でいるための「節度ある飲酒」とは?

 

「とりあえずビールで乾杯!」 仕事終わりの一杯、仲間との楽しい宴、記念日の特別なワイン。私たちの生活において、お酒はコミュニケーションを円滑にし、人生に彩りを添えてくれる素晴らしい文化の一つです。

しかし、その一方で「お酒の飲み過ぎは体に良くない」と誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。

では、具体的にどのようなリスクがあり、私たちはどのようにお酒と付き合っていくべきなのでしょうか?

この記事では、厚生労働省が公開している情報をもとに、お酒と健康に関する基本的な知識から、今日から実践できる具体的な付き合い方まで、プロの視点で分かりやすく解説していきます。

ご自身の健康、そして大切なご家族の健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。

 

第1章:知らずに飲んでいませんか?アルコールに潜む3つの健康リスク

第1章:知らずに飲んでいませんか?アルコールに潜む3つの健康リスク


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楽しいお酒が悪影響を及ぼすなんて考えたくないかもしれません。

しかし、リスクを正しく知ることこそが、お酒と上手に付き合うための第一歩です。

 

リスク1:一瞬で命を奪う「急性アルコール中毒」

 

短時間で大量のお酒を飲むことで、血中アルコール濃度が急激に上昇し、脳の機能が麻痺してしまう状態です。

意識を失ったり、呼吸が抑制されたりすることで、最悪の場合、死に至るケースも少なくありません。

特に、お酒に慣れていない若者や、一気飲みのような危険な飲み方で起こりやすいリスクです。

 

リスク2:じわじわと体を蝕む「生活習慣病」

 

長期的に多量のお酒を飲み続けると、体の様々な臓器にダメージが蓄積されます。

肝臓への負担

アルコールの分解は主に肝臓で行われます。飲み過ぎは肝臓に大きな負担をかけ、脂肪肝やアルコール性肝炎、さらには肝硬変といった深刻な病気を引き起こす原因となります。

がんのリスク上昇

アルコールそのものや、アルコールの代謝物であるアセトアルデヒドには発がん性があることが知られています。

食道がん、大腸がん、肝臓がんなど、様々な部位のがんのリスクを高めることが研究で明らかになっています。

その他の生活習慣病

高血圧、脳卒中、脂質異常症、糖尿病など、多くの生活習慣病のリスクを高めることも分かっています。

 

リスク3:心と体を縛り付ける「アルコール依存症」

お酒を飲む量を自分でコントロールできなくなり、飲まずにはいられなくなる病気です。

精神的にも身体的にもアルコールに依存してしまい、家庭や仕事など、日常生活に深刻な支障をきたします。

本人の意志の弱さの問題ではなく、専門的な治療が必要な病気です。

 

第2章:これが国の新基準!「節度ある適度な飲酒」を徹底解説

第1章:知らずに飲んでいませんか?アルコールに潜む3つの健康リスク


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では、健康を害さないお酒の量とは、一体どのくらいなのでしょうか?

厚生労働省が「健康日本21」の中で示している「節度ある適度な飲酒」の目安は、1日平均の純アルコール摂取量が約20g程度です。

「純アルコール20g」と言われても、ピンとこない方がほとんどでしょう。

身近なお酒に換算すると、以下のようになります。

  • ビール(アルコール度数5%):
    中瓶1本(500ml)
  • 日本酒(アルコール度数15%):
    1合(180ml)
  • ワイン(アルコール度数12%):
    グラス2杯弱(200ml)
  • チューハイ(アルコール度数7%):
    1缶(350ml)
  • ウイスキー(アルコール度数43%):
    ダブル1杯(60ml)

【重要】この量はあくまで「目安」です!

女性や高齢者、お酒を飲むと顔が赤くなるなどアルコールの分解能力が低い方は、これよりも少ない量が適当です。

また、この基準は飲酒習慣のない方に飲酒を推奨するものでは決してありません。

 

第3章:今日から実践!お酒と健康的に付き合うための5つのルール

第3章:今日から実践!お酒と健康的に付き合うための5つのルール


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ご自身の飲酒習慣を振り返り、「少し飲み過ぎかもしれない」と感じた方もいるのではないでしょうか。

ここでは、お酒と上手に付き合うための具体的なルールを5つご紹介します。

自分の「適量」を知り、守る

上記の目安を参考に、自分にとっての適量を知り、それを超えないように意識しましょう。

食事と一緒にゆっくり楽しむ

空腹時の飲酒はアルコールの吸収を早め、酔いが回りやすくなります。食事をとりながら、会話を楽しみながら、ゆっくりとしたペースで飲むことを心がけましょう。

強いお酒は薄めて飲む

ウイスキーや焼酎などアルコール度数の高いお酒は、水やお茶などで割って飲むことで、摂取するアルコールの総量を抑えることができます。

週に2日は「休肝日」を

毎日お酒を飲むと、肝臓が休む暇なく働き続けることになります。週に2日以上はお酒を飲まない日を設け、肝臓をいたわってあげましょう。

飲んだら乗らない、飲ませない

これは社会のルールでもありますが、飲酒運転は絶対にやめましょう。また、周囲の人に飲酒を強要する行為も厳禁です。

 

第4章:困ったときは一人で悩まないで。信頼できる情報源を活用しよう

第4章:困ったときは一人で悩まないで。信頼できる情報源を活用しよう


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お酒に関する悩みや疑問は、一人で抱え込まずに専門家や信頼できる情報源にアクセスすることが大切です。

厚生労働省が運営する「健康づくりサポートネット」は、国民の健康づくりを総合的に支援するポータルサイトです。

以前は「e-ヘルスネット」や「スマート・ライフ・プロジェクト」として知られていた情報が集約されており、アルコール問題はもちろん、運動、食事、禁煙など、健康に関する信頼性の高い情報を手に入れることができます。

もし、ご自身やご家族の飲酒問題で悩んでいる場合は、専門の医療機関や地域の保健所、精神保健福祉センターなどに相談することも重要な選択肢です。

 

まとめ:お酒との良い関係を築き、豊かな人生を

まとめ:お酒との良い関係を築き、豊かな人生を


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お酒は、私たちの生活に喜びや潤いを与えてくれる素晴らしい文化です。

しかし、その付き合い方を間違えれば、健康を大きく損なうリスクもはらんでいます。

大切なのは、アルコールのリスクを正しく理解し、自分自身の適量を知り、健康的な飲み方を実践することです。

この記事が、皆さんとお酒との間に、より良い関係を築くための一助となれば幸いです。

健康的な飲酒習慣を身につけ、心身ともに豊かな毎日を送りましょう。