こんにちは。ウイスキーガイド、運営者の「のい」です。
「マッカラン」について調べているあなたは、きっと特別な一本を探している最中ではないでしょうか。

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例えば、大切な人への失敗しないプレゼントとして選ぼうとしていたり、あるいは自分へのご褒美として「シングルモルトのロールスロイス」と称されるその味を体験してみたいと思っていたり。
でも、いざ買おうとすると、種類の多さに戸惑ったり、ネット上の「定価よりも高い値段」に驚いたりすることもありますよね。
特に2025年の価格改定以降、その価値や相場は大きく動いており、
「今買うべきなのか?」
「本当に美味しいのか?」
と迷ってしまうのも無理はありません。
12年もののシェリーオークとダブルカスクの味の違いや、憧れの18年がなぜあれほど高騰しているのか、知れば知るほど奥が深いのがマッカランの世界です。
今回は、そんな疑問や不安を解消しつつ、初心者の方でもツウな楽しみ方ができるように、マッカランの魅力を余すことなく、少しマニアックな視点も交えて分かりやすく紐解いていきたいと思います。
記事のポイント
- マッカランの種類ごとの味の違いや12年の特徴
- なぜマッカランは高級と言われるのか、その製造の秘密
- 2025年の価格改定後の最新定価と18年の高騰理由
- 初心者でも美味しく楽しめるおすすめの飲み方
マッカランというウイスキーの種類の違いや特徴

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ウイスキー好きなら一度は憧れる「ザ・マッカラン」。
ここでは、その生まれた場所や、他とは一線を画す味の秘密、そしてラインナップごとの個性を掘り下げていきます。
これを読めば、バーや酒屋さんでボトルを見る目が変わるはずです。
スコットランドという国で生まれた背景

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マッカランが生まれたのは、ウイスキー造りの聖地として世界的に名高いスコットランドの「スペイサイド(Speyside)」地方です。
公式には1824年に創業者であるアレクサンダー・リードが政府公認の第二号蒸溜所としてライセンスを取得したことが始まりですが、そのルーツはさらに深く、何世紀にもわたってこの土地の農家たちが冬の間に余った大麦を使ってウイスキーを造っていた時代にまで遡ります。
実は「マッカラン」という名前の由来をご存じでしょうか?
かつてこの地域は「Maghellan(マグヘラン)」と呼ばれていました。
これはゲール語で「肥沃な土地」を意味する「Magh」と、8世紀にキリスト教を広めたアイルランドの修道士「聖フィラン(St. Fillan)」を意味する「Ellan」が組み合わさった言葉だと言われています。
つまり、豊かな大地の恵みと、古くからの信仰が見守ってきた特別な場所であることが、その名に刻まれているのです。
そして、ボトルのラベルやキャップシールに描かれているあの美しい邸宅。
あれは「イースター・エルキー・ハウス(Easter Elchies House)」といって、1700年にハイランドの領主ジョン・グラント大尉によって建てられた歴史的建造物です。
マッカランの敷地内(エステート)の中心に建つこの家は、単なる建物ではなく、「スピリチュアル・ホーム(精神的な家)」として、ブランドの魂そのものを象徴しています。
東京ドーム約40個分にもなる485エーカーもの広大なエステートには、ウイスキー造りに欠かせない清流スペイ川が流れ、野生のサーモンやリスたちが暮らす豊かな生態系が守られています。
マッカランのあの華やかで力強い味わいは、単なる技術だけでなく、このスペイサイドという土地の「テロワール(風土)」そのものが生み出した芸術品と言えるかもしれません。
マッカランとはどんな酒かその製造のこだわり

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マッカランが世界中の愛好家から「シングルモルトのロールスロイス」と称賛され、別格の扱いを受けているのには、それ相応の理由があります。
それは、効率やコストカットが当たり前の現代において、あえて手間とコストを惜しまず品質だけを追求する「6つの柱(The Six Pillars)」という製造哲学を頑なに守り続けているからです。
ここでは、その中でも特にマッカランの味わいを決定づけている重要な要素について、少し深掘りしてみましょう。
ここが違う!マッカランの味わいを作る秘密
スペイサイド最小の蒸溜釜(Curiously Small Stills)

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マッカランの蒸溜釜は高さ4メートル未満と非常に背が低く、スペイサイド地方で最も小さいと言われています。
釜が小さいと、アルコールの蒸気が銅(カッパー)と接触する面積が増え、独特の「重厚でオイリー、かつフルーティー」な原酒が生まれます。
効率は悪いですが、この濃密な味わいは大型の釜では決して作れません。
ファイネスト・カット(The Finest Cut)

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蒸溜されたお酒の全てが樽詰めされるわけではありません。
マッカランでは、雑味のない最も純粋で美味しい「中心部分(ハート)」だけを厳選して抽出します。
その割合は、なんと全留出量のわずか16%。残りの8割以上をカットしてでも、最高品質のニューメイクスピリッツだけを取り出すという徹底ぶりです。
並外れたオーク樽(Exceptional Oak Casks)

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マッカランの品質の要です。
自社で森林を管理し、木材の伐採から乾燥、そしてスペイン・ヘレスでのシェリー酒によるシーズニング(味付け)まで、全てを監督しています。
一般的なバーボン樽の約10倍ものコストがかかると言われるシェリー樽への投資こそが、あの芳醇な香りの源泉です。
天然色(Natural Colour)
ウイスキー業界では色を均一にするためにカラメル色素を使うことがありますが、マッカランは無着色を貫いています。
あの美しい琥珀色は、100%樽由来の自然な色。
ブレンダーたちが何千もの樽を絶妙に組み合わせることで、着色料に頼らずに製品ごとの色味を整えているのです。
特に「樽」へのこだわりは異常とも言えるレベルです。
マッカラン社内には「マスター・オブ・ウッド」という樽管理の責任者がいて、彼らが合格を出した樽しか使われません。
ウイスキーの味わいの約80%、そして色の100%はこの樽によって決まると言われています。
私たちが口にするあの一杯は、スコットランドの職人技と、スペインの情熱的なシェリー樽が出会って生まれた、まさに奇跡のような液体なのです。
種類ごとの味やマッカラン12年の魅力

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マッカランに興味を持って酒屋さんやネットショップを覗くと、同じ「12年」でもラベルの色や名前が違うボトルが並んでいて、「え、どれを買えばいいの?」と戸惑ったことはありませんか?
実はマッカランには、使っている「樽の種類」によって明確に味が違うシリーズが存在します。
これを知らないと、「思った味と違う…」なんてことになりかねません。
ここでは、主要なラインナップである「シェリーオーク」と「ダブルカスク」、そしてかつて定番だった「トリプルカスク」の違いを、初心者の方にも分かりやすく解剖していきます。
1. ザ・マッカラン シェリーオーク 12年(The Sherry Oak)
これぞマッカラン、という王道にして原点です。
最大の特徴は、自社で管理したスパニッシュオーク(ヨーロピアンオーク)のシェリー樽を100%使用していること。
グラスに注ぐと、濃厚なドライフルーツやジンジャー、そして微かにウッドスモークの香りが漂います。
口当たりはどっしりとしていてリッチ。
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ヨーロピアンオーク由来のタンニン(渋み)とスパイスが効いており、まさに「シングルモルトのロールスロイス」の異名にふさわしい重厚感があります。
「甘いだけじゃない、大人のウイスキー」を求めているなら、迷わずこちらを選んでください。
2. ザ・マッカラン ダブルカスク 12年(The Double Cask)
現代のウイスキーファンの好みに合わせて生まれた、新しいスタンダードです。
その名の通り、「ヨーロピアンオークのシェリー樽」と「アメリカンオークのシェリー樽」の2種類を融合(マリアージュ)させています。
ここでのポイントは「アメリカンオーク」です。
これにより、マッカラン特有のドライフルーツ感に加えて、バニラやバタースコッチ、シトラスといった「明るくクリーミーな甘み」が加わります。
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シェリーオークよりも口当たりが柔らかく、親しみやすい味わいになっているため、ウイスキー初心者の方や、食事と一緒に楽しみたい方に最適です。
3. ザ・マッカラン トリプルカスク 12年(The Triple Cask)
以前は「ファインオーク」という名前で親しまれていたシリーズです。
シェリー樽2種に加え、「バーボン樽」を使用しているのが最大の特徴。
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バーボン樽由来の軽やかさや柑橘系の爽やかさが際立っており、ハイボールにすると抜群に美味しいのですが、現在はダブルカスクへの統合が進んでおり、市場で見かける機会は減りつつあります。
【結論】迷った時の選び方ガイド
「濃厚・重厚・スパイシー」が好きなら
シェリーオーク
「甘口・クリーミー・バランス」が好きなら
ダブルカスク
| 種類 | キーとなる味わい | おすすめの飲み方 |
|---|---|---|
| シェリーオーク 12年 | ドライフルーツ、スパイス、重厚なコク | ストレート、トワイスアップ |
| ダブルカスク 12年 | バニラ、蜂蜜、シトラス、優しい甘み | ハイボール、ロック |
個人的なアドバイスとしては、初めてマッカランを買うなら「ダブルカスク 12年」がおすすめです。
バニラの甘い香りがとっつきやすく、ハイボールにしても腰が折れない(味が薄まらない)強さがあるからです。
一方で、「バーで一杯だけ飲む」というシチュエーションなら、ぜひ「シェリーオーク」をストレートで頼んでみてください。
その圧倒的な余韻の長さに、きっと驚くはずです。
うますぎると評価される飲み方のコツ

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「マッカラン、うますぎ!」と心から感動するためには、実は「どのボトルを、どう飲むか」という組み合わせ(ペアリング)が非常に重要です。
マッカランはシリーズによって個性が全く違うため、間違った飲み方をするとそのポテンシャルを半減させてしまうこともあるんです。
ここでは、それぞれの魅力を最大化する「最適解」とも言える飲み方をご紹介します。
1. シェリーオークは「ストレート」で香りを食べる
濃厚な「シェリーオーク 12年」や「18年」を手に入れたなら、まずは迷わずストレート(Neat)で味わってください。
冷やさずに常温で楽しむのが鉄則です。
グラスに注いで少し時間を置くと、アルコールの角が取れて、レーズンやイチジク、シナモンのような芳醇な香りが部屋中に広がります。
もし「アルコールがきつい」と感じる場合は、常温の水を「数滴だけ」垂らしてみてください(加水)。
これだけで表面張力が変わり、閉じ込められていたフルーティな甘みや華やかなエステル香が一気に開きます。
この劇的な変化を楽しむのも、マッカランの醍醐味です。
2. ダブルカスクは「ハイボール」で化ける
一方で、「ダブルカスク」や「トリプルカスク」は、ハイボールにすることで真価を発揮します。
「高級ウイスキーを炭酸で割るなんて!」と思うかもしれませんが、騙されたと思って試してみてください。
実は、シェリーオークのような重厚なウイスキーをハイボールにすると、樽由来の渋み(タンニン)や硫黄っぽさが炭酸で強調されてしまい、バランスが崩れることがあります。
しかし、ダブルカスクはアメリカンオーク由来の「バニラ」や「蜂蜜」の甘みがあるため、炭酸の泡に乗ってその甘い香りが弾け、驚くほどクリーミーで爽快な一杯になるんです。
おすすめの黄金比率は「ウイスキー 1:ソーダ 3」。
レモンはあえて絞らず、ウイスキー本来の甘みだけで楽しむのが、通な「マッカラン・ハイボール」のスタイルです。
3. ロックで楽しむ「味のグラデーション」

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バーで飲むような、大きな丸い氷を使ったオン・ザ・ロックも捨てがたいですね。
冷やすことで口当たりがキュッと引き締まり、氷が溶けるにつれて少しずつ香りと甘みが変化していく「時間の経過」を楽しめます。
ゆっくりと夜を過ごしたい時には最高の相棒になります。
究極のペアリング:チョコレートとのマリアージュ
マッカランのおつまみに、塩辛いナッツやスナック菓子を選んでいませんか?
実は、マッカランには断然「チョコレート」が合います。
これは科学的にも相性が良いとされていて、マッカランの持つベリー系の酸味や樽のロースト香が、カカオと完璧に同調(シンクロ)するからです。
特にカカオ分70%以上のビターチョコレートや、オレンジピールが入ったチョコと一緒に口に含むと、口の中でとろけるような極上のデザートに変わります。
「ウイスキーとチョコ?」と疑っている方にこそ、ぜひ試してほしい組み合わせです。
マッカランは高級ですかという問いへの答え

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結論からズバリ言わせていただくと、マッカランは間違いなく「高級」なお酒です。
スーパーやコンビニで1,000円〜2,000円で買える美味しいウイスキーがたくさんある中で、マッカランは一番手頃な「ダブルカスク 12年」ですら実売価格で8,000円〜10,000円前後、定番の「シェリーオーク 12年」になれば1万円を軽く超えてきます。
正直、毎日の晩酌でガブガブ飲むようなお酒ではありませんよね。
でも、なぜ世界中の人がこの価格でも喜んで買うのでしょうか?
それはマッカランが単なるアルコール飲料ではなく、「飲む宝石」や「芸術品」に近い価値を持っているからです。
価格が高いのには「納得の理由」がある
コスト度外視の樽選び
マッカランが使う「シェリー樽」は、一般的なウイスキーに使われるバーボン樽に比べて、調達コストが約10倍もかかると言われています。
自社で森を管理し、スペインでシェリー酒を作って樽をシーズニングする……
この莫大な手間暇が、価格に反映されているのです。
贅沢すぎる「捨て方」
蒸溜した原酒のうち、製品にするのはたったの16%(ファイネスト・カット)。
残りの8割以上を再蒸溜に回すという、普通では考えられないほど非効率な作り方をしています。
でも、これこそが雑味のない濃厚な味を作る唯一の方法なんです。
かつて、評論家のマイケル・ジャクソン氏がマッカランを「シングルモルトのロールスロイス」と評したことは有名ですが、この言葉通り、品質への妥協のなさがブランドの絶対的な信頼を作っています。
だからこそ、マッカランは「失敗しないギフト」としての地位も確立しています。
ウイスキーに詳しくない人でも「マッカラン=高い良いお酒」という認識があるため、プレゼントで渡した瞬間に「お、いいお酒だ!」と価値が伝わる。
この「分かりやすいステータス性」も、高級たる所以(ゆえん)かもしれませんね。
マッカランの定価の推移や値段が高騰する背景

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ここからは、ちょっと現実的な「お財布」の話をしましょう。
最近、マッカランの値段が上がっていることに気づいていますか?
実は2025年にも大きな価格改定がありました。
なぜそんなに高くなるのか、今の定価はいくらなのか、詳しく見ていきましょう。
最新の定価はいくらかと値上げの影響

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私たちウイスキーファンにとって、2025年は少し試練の年となりました。
サントリーから発表があり、2025年4月1日出荷分より、マッカランを含む輸入ウイスキーの希望小売価格(定価)が大幅に改定されたからです。
値上げの理由は、原材料や資材の高騰、輸送コストの上昇などが挙げられていますが、実際に数字を見てみると、単なる「微増」では済まないボトルもちらほら…。
ここでは、私たちが特によく目にする主要ラインナップの新定価と、その値上がり幅を一覧にまとめました。
| 商品名 | 改定前定価(税別) | 新定価(税別) | 値上げ率 |
|---|---|---|---|
| ダブルカスク 12年 | 9,040円 | 9,900円 | 約9.5% UP |
| シェリーオーク 12年 | 12,500円 | 13,500円 | 約8.0% UP |
| シェリーオーク 18年 | 52,000円 | 62,000円 | 約19.2% UP |
| シェリーオーク 25年 | 280,000円 | 360,000円 | 約28.6% UP |
| シェリーオーク 30年 | 550,000円 | 796,000円 | 約44.7% UP |
この表から、マッカランの「価格戦略」のようなものが見えてきます。
値上げのポイント分析
12年物は「維持」の傾向
ダブルカスク12年はギリギリ1万円以下(税別)に留まりました。
シェリーオーク12年も値上げ幅は1,000円程度です。
これは「いつものマッカラン」として、まだ手が届く範囲に残してくれたという配慮を感じます。
長期熟成は「ラグジュアリー化」が加速
一方で、18年以上は容赦ありません。
18年は一気に1万円アップ、25年は8万円アップ、そして30年に至っては約24万6千円の値上げです。
原酒不足が深刻な長熟ボトルは、もはや「高級嗜好品」から「資産」へと完全にシフトしたと言えるでしょう。
ちなみに、ネットショップやディスカウントストアなどでの「実勢価格(市場価格)」は、定価とは異なる動きをすることがあります。
例えば「ダブルカスク 12年」などは流通量が安定しているため、セール時には定価より少し安く買えることもあります。
逆に「シェリーオーク 18年」以上は慢性的な品薄(メーカー出荷調整)が続いているため、定価の改定に関わらず、それを上回るプレミア価格で取引されるのが常態化しています。
「定価で売っていたら即買い」という状況は、2025年も変わらず続きそうです。
マッカラン18年が高いのはなぜなのか

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特に「シェリーオーク 18年」の価格上昇は、私たちファンの間でも「異常事態」と言われるレベルに達しています。
2025年の定価は6万2,000円(税別)ですが、ネットショップや実店舗ではこの価格で手に入ることすら稀で、さらに高値で取引されることも珍しくありません。
なぜこれほどまでに高騰してしまったのか?
その背景には、単なる「便乗値上げ」ではない、ウイスキー特有の構造的な理由が3つあります。
1. 「18年前の生産量」と「現在の需要」のギャップ
これが最大の要因です。
今市場に出ている「18年」の原酒が蒸溜されたのは、計算すると2000年代半ばです。
当時はまだ現在のような世界的なウイスキーブームが到来しておらず、メーカー側もこれほどの需要爆発を予測していませんでした。
つまり、「過去に仕込んだ原酒の量が、現在の需要に対して圧倒的に足りていない」のです。
ウイスキーは工業製品のように急に増産することができないため、この「18年というタイムラグ」が致命的な供給不足を招いています。
2. シェリー樽のコスト高騰
マッカランのアイデンティティである「シェリー樽」は、近年入手が極めて困難になっています。
ウイスキー熟成に使われる一般的なバーボン樽に比べ、シェリー樽の調達コストは約10倍とも言われています。
さらに、マッカランは自社で樽の製造から管理までを行うため、木材価格や輸送費の高騰がダイレクトに製造コストに跳ね返っているのです。
3. 驚異的な価格推移の歴史
どれくらい上がったのか、過去のデータと比較してみるとその凄まじさが分かります。
- 2013年頃: 定価 約12,000円~18,000円
- 2016年頃: 定価 27,000円
- 2022年頃: 定価 32,000円
- 2024年頃: 定価 52,000円
- 2025年現在: 定価 62,000円
なんと、ここ12年ほどで価格は約5倍に跳ね上がっています。
ザ・マッカラン シェリーオーク18年 43度 700ml 正規箱付
それでも「欲しい」という人が後を絶たないブランド力が、価格を押し上げ続けているのです。
注意ポイント
【購入時の注意点】プレ値に気をつけよう
Amazonや楽天などのネット通販では、定価(62,000円)を大幅に超える「プレミア価格(プレ値)」で販売されているケースが多々あります。
需要過多のため致し方ない面もありますが、購入前には必ず定価と見比べて、「その価格差に納得できるか」を冷静に判断することをおすすめします。
値段が上がる中での資産的な価値

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これだけ価格が高騰すると、マッカランはもはや「美味しい飲み物」という枠を超え、ワインや絵画と同じような「投資対象(資産)」として見られることが増えてきました。
業界では「リキッド・ゴールド(液体の金)」なんて呼ばれることもあるほどです。
「たかがお酒でしょ?」と思うかもしれませんが、実際の市場データを見ると、その凄まじい価値上昇ぶりに驚かされます。
なぜマッカランだけがこれほど特別視されるのか、具体的な事例とリスクの両面から解説します。
伝説となった「4億円」のボトル

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資産価値を語る上で欠かせないのが、2023年11月にロンドンのサザビーズ(Sotheby's)で行われたオークションのニュースです。
出品されたのは「ザ・マッカラン 1926(ヴァレリオ・アダミ・ラベル)」という60年熟成のボトル。
これがなんと、お酒のオークション史上最高額となる約218万ポンド(当時のレートで約4億円)で落札されました。
たった一杯(ショット)で計算しても数千万円……。
もはや飲むためのお酒というよりは、歴史的な美術品としての扱いですね。
なぜそんなに高いの?
この「1926」は、カスクナンバー263というたった一つの樽から、わずか40本だけボトリングされた伝説のウイスキーです。
そのうちの数本には有名な画家がデザインしたラベルが貼られており、世界中の富豪やコレクターが「人生の上がりに欲しい一本」として血眼になって探しているため、ここまで価格が吊り上がりました。
現行品にも波及する「資産化」の波
「4億円なんて別世界の話」と思いきや、実は私たちが買える(かもしれない)現行品にも資産化の波は押し寄せています。
ウイスキーの投資価値を分析する「Rare Whisky 101」などの指標を見ても、マッカランは常に「投資価値のあるブランド」の筆頭です。
例えば、長期熟成の「マッカラン 30年」などは、ここ数年で買取価格(市場価値)が倍近くに跳ね上がっています。
価値が上がりやすいボトルの特徴
長期熟成(18年以上)
原酒不足により、常に供給より需要が上回っています。
限定シリーズ
「ハーモニー・コレクション」や「アーカイブ・シリーズ(フォリオ)」など、本数限定で発売されるボトルは、発売直後からプレ値がつく傾向があります。
オールドボトル
1980年代や90年代に流通していた「旧ラベル」のボトルは、現行品と味が違うとして高値で取引されています。
「ウイスキー投資」の落とし穴
「じゃあ、今マッカランを買っておけば絶対に儲かるの?」と聞かれると、答えは「NO」です。
投資には必ずリスクがあります。
例えば、人気の限定品「フォリオ(Folio)」シリーズなどは、一時期価格が急騰しましたが、その後ジェットコースターのように相場が乱高下したこともあります。
また、ウイスキーは保管が難しく、コルクが劣化したり、中身が蒸発(天使の分け前)して液面が下がると、価値が激減してしまいます。
個人的な想い
資産として寝かせておくのも一つの楽しみ方ですが、ウイスキーは本来、グラスに注いで香りや味を楽しむために造られたものです。
「いつか値上がりするかも」と未開封のまま押入れにしまっておくよりは、大切な記念日や友人と語り合う夜に「えいっ!」と開栓して、その素晴らしい時間を共有するほうが、人生にとってはより高い「価値」を生むんじゃないかな、と私は思っています。
どこで買えるかという入手難易度

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「定価や味の違いは分かったけど、そもそもお店に売ってないじゃないか!」
そんな悲鳴が聞こえてきそうですね。
おっしゃる通り、現在のマッカラン、特にシェリーオークシリーズは、世界的な原酒不足の影響で「幻のお酒」になりつつあります。
しかし、全く手に入らないわけではありません。
種類によって「難易度」と「狙い目」が明確に分かれています。
ここでは、現役でウイスキーを追いかけている私の経験をもとに、リアルな入手事情と購入戦略をお伝えします。
難易度レベル別:マッカラン捜索マップ
| 種類 | 入手難易度 | 主な生息場所(販売店) |
|---|---|---|
| ダブルカスク 12年 | ★☆☆☆☆ (易) | 大きめのスーパー、酒専門店(やまや等)、ドン・キホーテ、Amazon |
| シェリーオーク 12年 | ★★★☆☆ (中) | 百貨店、こだわりの酒屋、Amazon(ただしプレ値の場合あり) |
| シェリーオーク 18年 | ★★★★★ (難) | 百貨店の抽選販売、ネットオークション、高級酒専門店 |
1. ダブルカスク 12年:私たちの味方
今、最も現実的に定価付近で手に入るのがこれです。
サントリーさんも供給に力を入れているため、イオンなどの大型スーパーや、「やまや」「カクヤス」といった酒販チェーン店に行けば、棚に並んでいる確率はかなり高いです。
Amazonや楽天でも、定価(約9,900円)か、それより少し安いくらいで売られていることもあります。
「とりあえず今夜マッカランが飲みたい!」という時は、迷わずダブルカスクを探しましょう。
2. シェリーオーク 12年:見つけたら即確保
こちらは「準絶滅危惧種」です。
入荷してもすぐに売り切れてしまう人気ボトル。
スーパーで見かけることは稀で、百貨店の洋酒売り場や、ウイスキーに力を入れている個人の酒屋さんを回る必要があります。
ネットショップでは在庫があることも多いですが、定価(13,500円)よりも2〜3割高く売られていることがよくあります。
「探す手間をお金で買う」と割り切るのも手ですが、定価で見つけたらその日はラッキーデーです。
迷わずカゴに入れましょう。
3. シェリーオーク 18年以上:選ばれし者の酒
18年以上になると、もはや「ウォーリーを探せ」どころの騒ぎではありません。
ふらっと入ったお店で定価で売っていることは、都市伝説レベルで「無い」と思ってください。
百貨店の抽選販売
三越伊勢丹や高島屋などのカード会員向け抽選(Web申し込み)が主な入手ルートです。
倍率は高いですが、当たれば定価で購入できます。
ネットのプレ値
すぐに欲しい場合は、Amazonや楽天でプレ値(定価+数万円)を出せば買えます。
ただし、偽物リスクを避けるため、評価の高い信頼できるショップを選ぶことが重要です。
究極の裏技:「BAR(バー)」へ行こう
「ボトル一本に数万円は出せないけど、18年の味を知りたい…」
そんな時は、オーセンティックバーに行きましょう。
バーなら、マッカラン18年をハーフショット(15ml)やワンショット(30ml)単位で注文できます。
数千円で「最高峰の味」を体験できるので、購入前のお試しとしても最適ですよ。
記事のまとめ:マッカランを楽しむために

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マッカランについて、その歴史から味の違い、そして最近の価格事情まで色々と深掘りしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
「高級で敷居が高い」「プレ値で買えない」というイメージが先行しがちなマッカランですが、こうして中身を知ると、単なるブランド代ではなく、コストを度外視した「異常なまでのこだわり」に対して対価が支払われていることが分かります。
いきなり数万円のボトルを買う必要はありません。
まずは定価で手に入りやすい「ダブルカスク 12年」から試してみてください。
それだけでも、マッカランが目指す「ラグジュアリーな世界」の片鱗を十分に感じることができるはずです。
今回の重要ポイント
- 品質の裏付け:
マッカランはスコットランドの自然と、職人たちの「6つの柱」への執念が生んだこだわりの塊です。 - 最初の一本:
初めてなら飲みやすく、価格も(まだ)現実的な「ダブルカスク 12年」がおすすめ。 - 価格の理由:
2025年の価格改定は痛手ですが、原酒不足とシェリー樽への投資コストを考えれば、その価値は十分にあります。 - 希少性:
18年以上は「飲む資産」。
見かけたら即確保、もしくはバーで体験するのが賢い楽しみ方です。
値段が高いのには、それだけの理由と歴史があります。
たまにはちょっと奮発して、上質なチョコレートをつまみにマッカランのグラスを傾ける……
そんな贅沢な夜を過ごしてみるのも、忙しい日々の素晴らしいご褒美になるのではないでしょうか。
なお、お酒は20歳になってから。
健康に配慮して、適量を楽しみましょう。
注意ポイント
※記事内の価格情報は2025年時点のデータに基づいています。最新の価格や在庫状況は、必ず公式サイトや販売店でご確認ください。
【参考情報一覧】
- サントリー ザ・マッカラン公式サイト: https://www.suntory.co.jp/whisky/macallan/
- The Macallan Global Official: https://www.themacallan.com/
- 厚生労働省 アルコール健康障害対策: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000176279.html
- 国税庁 お酒のしおり: https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2024/index.htm
- Rare Whisky 101 (投資価値データ): https://www.rarewhisky101.com/
- Sotheby's (オークション情報): https://www.sothebys.com/en/departments/whisky-spirits
- スコッチウイスキー協会 (SWA): https://www.scotch-whisky.org.uk/
- 日本洋酒酒造組合: https://www.yoshu.or.jp/
- BAR TIMES: https://www.bar-times.com/
- Whisky Advocate: https://whiskyadvocate.com/
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