山崎と白州の違いは?味や香りを比較 | Guide of Whisky
山崎と白州の違いは?味や香りを比較

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サントリー

山崎と白州の違いは?味や香りを比較

 

こんにちは。ウイスキーガイド、運営者の「のい」です。

 

ジャパニーズウイスキーの代表格として、あまりにも有名な「山崎」と「白州」。

どちらも本当に人気が高く、国内外で数々の賞を受賞している、日本が誇る素晴らしいウイスキーですよね。

バーやお店で見かけるとつい頼みたくなりますが、「山崎と白州の違いって、具体的に何?」と聞かれると、意外と説明が難しいかもしれません。

 

ウイスキーに興味を持ち始めると、必ずと言っていいほどこの疑問に突き当たります。

「どっちが美味しいと感じるのか」「どんな人にどっちが人気があるのか」「白州はスモーキーと聞くけど山崎はどうなのか」。

さらには「響や知多との違い」まで気になりだすと、もう頭が混乱してきそうです。

 

私自身も、それぞれの個性の違いを理解するまで少し時間がかかりました。

ですが、その違いがわかると、ウイスキーを選ぶ楽しみが何倍にも広がるんです。

この記事では、そんな山崎と白州の根本的な違いから、それぞれの味わいや香りの特徴、そしてどんな方におすすめなのかまで、ウイスキーに興味を持ち始めた方にも分かりやすく、じっくりと掘り下げていきますね。

 

記事のポイント

  • 山崎と白州の根本的な違い
  • 「山崎」の味わいと香りの特徴
  • 「白州」の味わいと香りの特徴
  • 響や知多とのランクや種類の違い

注意ポイント

【YMYL(健康)に関するご注意】

この記事はアルコール飲料に関する情報を含みます。20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されています。また、妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。

適量を守り、健康に配慮してお酒を楽しみましょう。

 

Table of Contents

山崎と白州の決定的な違い

山崎と白州の決定的な違い


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山崎と白州、この二つのウイスキーは、どちらもサントリーが生んだ日本を代表する「シングルモルトウイスキー」です 。

シングルモルトとは、「単一の蒸溜所」の原酒(大麦麦芽のみ)だけで造られたウイスキーのこと 。

つまり、この「どこで造られたか」こそが、2つの個性を分ける最大のポイントなんですね。

 

味わいや香りが正反対とも言えるほど異なるのは、それぞれの蒸溜所が持つ「環境」と「こだわり」がまったく違うからなんです。

まずはその根本的な部分から見ていきましょう。

 

根本的な違いは蒸溜所の場所

根本的な違いは蒸溜所の場所


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ウイスキーの味わいは、その土地の「水」と「気候(風土)」によって驚くほど大きく左右されます 。

山崎と白州の個性が正反対とまで言われるのは、この環境がまったく異なる場所で造られているからなんです。

 

例えるなら、山崎は「芳醇な果実」、白州は「爽やかな森」

このイメージの違いは、すべて蒸溜所の立地と、その環境から生まれた「ものづくり」の哲学にあります。

 

山崎蒸溜所(大阪府) - 温暖湿潤な「霧の谷」

1923年、サントリーの創業者・鳥井信治郎が「日本人の繊細な味覚にあったウイスキーを造りたい」という想いから建設に着手した、日本初のモルトウイスキー蒸溜所です(出典:サントリー山崎蒸溜所公式サイト) 。

場所

大阪府と京都府の境、天王山の麓。

この地は、桂川、宇治川、木津川の三川が合流する独特の地形で、古くから良質な水に恵まれた場所として知られています。

 

気候

3つの川の水温が異なるため、濃い霧が立ち込めやすい「温暖で湿潤な気候」が特徴です。

このジメっとしたほどの湿気が、ウイスキーの熟成を穏やかに、しかし深く進ませ、山崎特有の複雑で華やかな香味(エステリー)を育みます。

 

仕込み水は、かの千利休も愛したといわれ、日本の名水100選にも選ばれた「離宮の水」と同じ水源の良質な地下水です。

この水は「複層的でまろやかな口当たり」 を持ち、まさに山崎の複雑な香味や重厚な味わいの土台になっているんですね。

 

ポイント

山崎の「つくり分け」
山崎蒸溜所は、多彩な原酒を「つくり分ける」ことでも有名です。

例えば、発酵槽ひとつとっても、伝統的な「木桶発酵槽」(複雑で厚みのある味わいを生む)と、クリーンな酒質を生む「ステンレス発酵槽」を併用しています 。

このこだわりが、山崎の「複雑さ」を支えているんです。

 

白州蒸溜所(山梨県) - 冷涼な「森の蒸溜所」

山崎の誕生からちょうど50年後の1973年、山崎とはまったく異なる個性のウイスキーを求め、理想の水を求めて見つけ出されたのがこの場所です。

場所

山梨県北杜市、南アルプス・甲斐駒ヶ岳の麓。

敷地の約8割(約82万㎡!)が森に覆われているという、まさに「森の蒸溜所」です。

 

気候

標高約700メートルという、世界でも稀な高地に位置しています。

高地ならではの「冷涼な気候」がウイスキーの熟成をゆっくりと(穏やかに)進ませるため、山崎とは対照的なクリーンで軽快な酒質を育みます 。

 

仕込み水は、南アルプス・甲斐駒ヶ岳の山々に降った雪や雨が、花崗岩層でじっくりと磨かれた伏流水。

不純物が取り除かれた、硬度約30のすっきりとした軟水です。

この清冽な水こそが、白州のキレの良い味わいの源なんですね。

 

ポイント

仕込み水の硬度の違い
この「水」の違いは決定的です。

白州が硬度約30の「軟水」であるのに対し、山崎の水は硬度約90の「中軟水」。

この水質の違いが、発酵や蒸溜のプロセスにも影響を与え、両者の味わいの違いを生む大きな要因の一つと考えられますね。

 

「山崎」の味わいと香り

「山崎」の味わいと香り


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山崎の個性を一言で表すなら、やはり「華やかで芳醇(ほうじゅん)」という言葉に尽きるかなと思います 。

グラスに注いだ瞬間から、幾重にも重なる複雑な香りが立ち上り、口に含むと厚みのある甘さ と重厚感が感じられます。

 

この複雑な味わいは、山崎蒸溜所が持つ「原酒のつくり分け」という、世界でも類を見ないほどのこだわりから生まれています。

 

味わいの心臓部:多彩な熟成樽

山崎蒸溜所は、スコットランドのように蒸溜所間で原酒を交換する文化がなかったため、一つの蒸溜所で多様な原酒を生み出す技術を磨き上げてきました 。

その象徴が、熟成に使う「樽」の多様性です。

山崎の味わいは、主にこれらの樽で熟成された原酒を、ブレンダーが絶妙なバランスで掛け合わせる(ヴァッティングする)ことで生まれます。

 

ミズナラ樽(ジャパニーズオーク)

これぞ山崎の魂とも言える樽です。日本固有の木材で、熟成が難しい反面、「白檀(びゃくだん)」や「伽羅(きゃら)」と呼ばれる、日本のお香のようなオリエンタルな香りをウイスキーに与えます。

 

ワイン樽

サントリーの革新を象徴する樽です。

この樽で熟成させた原酒が、山崎のノンエイジ(NV)に「イチゴやさくらんぼ」のような赤系果実のフルーティーさを加えています。

 

シェリー樽/スパニッシュオーク樽

濃厚な甘さと深いコクを生み出す樽です。

長期熟成になると、「レーズン」や「チョコレート」のような風味をもたらします。

 

ホワイトオーク樽(バーボン樽)

多くのウイスキーの土台となる樽です。

「バニラ」のような甘い香りを原酒に与えます。

(参考:サントリー公式サイト「山崎 ラインナップ」

 

 

山崎(ノンエイジ)の香味

一般的に「山崎」として流通しているノンエイジ(NV)ボトルは、これらの原酒の中でも、特にワイン樽熟成モルトとミズナラ樽熟成モルトの個性が活かされた設計になっています 。

 

香りは、サントリーの公式では「柔らかく華やか」と表現されていますが 、私が感じるのは、まさにイチゴやさくらんぼのようなフルーティーさ

味わいは蜂蜜のようななめらかな甘みが広がり、余韻にミズナラ樽由来のオリエンタルな香りがふわりと抜けていく印象です。

 

山崎12年の香味

山崎が世界的な評価を得るきっかけとなったのが、この「12年」ですね。ノンエイジとはまた違った、堂々たる熟成感があります。

 

香りは「熟した柿、桃、バニラ」 といった、より濃厚で甘い果実香が前面に出てきます。

味わいも「奥行きのある甘味、厚みのある味わい」と表現される通り、ホワイトオーク樽やシェリー樽で12年以上熟成されたことによる、リッチで複雑な甘みが特徴です。

余韻も「甘いバニラ、樽香」が長く続き、満足感が非常に高いですね。

 

山崎18年・25年の香味

さらに熟成を重ねたラインナップは、山崎の「重厚」「芳醇」という側面がより際立ちます。

 

山崎18年

12年よりもさらにシェリー樽熟成原酒の影響が色濃くなり、「レーズンや杏、チョコレート」といった、濃厚なドライフルーツやビターな甘さが支配的になります。

ミズナラ樽のオリエンタルな香りもより深まり、非常に複雑な余韻が楽しめます。

 

山崎25年

サントリーの定番ラインナップの最高峰の一つですね。

酒齢25年以上の超長期熟成シェリー樽原酒などが使われており、その味わいは「芳醇で壮麗」と表現されます。

 

注意ポイント

【価格に関するご注意(YMYL)】

山崎の長期熟成品、特に18年(市場価格11万円超)や25年(市場価格100万円超)は、非常に高額な「高額商品」であり、もはや「金融投資」の対象ともなっています。

これらのボトルは、趣味の範囲を超えてご自身の「経済的安定」に影響を与える可能性があります。価格は市場の状況によって激しく変動しますので、購入を検討される際は、価格や販売元の信頼性を十分にご確認の上、慎重にご判断くださいね。

 

「白州」の味わいと香り

「白州」の味わいと香り


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白州の個性を一言で表すなら、まさに蒸溜所の環境そのものである「爽快で軽快」という言葉がぴったりです。

よく「森香る」と表現されますが、私にとっても、グラスから森の澄んだ空気が立ち上るような印象がありますね。

 

山崎が持つ幾重にも重なる複雑な甘さとは対照的に、白州はすっきりとクリーンで、キレの良い飲み口が最大の魅力です。

これは、前のセクションでお話しした、南アルプスの花崗岩で磨かれた清冽な軟水 が、味わいの透明感ある土台になっているからだと感じます。

 

この「白州」も、ラインナップによって少しずつ表情が異なります。

 

白州(ノンエイジ)の香味

ノンエイジ(熟成年数表記なし)の白州は、その「森の爽快感」を最もダイレクトに感じられるボトルです。

公式のテイスティングノートでは、香りは「すだち、ミント」と表現されています 。

私が実際に感じるのは、まさに森の新緑や、ほのかな柑橘類、そして青りんごのような瑞々しい香りです 。

味わいは非常に軽快で、ほのかな酸味と甘みがバランスよく、すっきりとしています。

後味(余韻)に、次のセクションで解説する「かすかなスモーキー」さ がふわりと香るのが特徴ですね。

 

白州12年の香味

白州12年は、基本的な「森の爽快感」はそのままに、12年の熟成(しかも冷涼な高地でのゆっくりとした熟成 )がもたらす深みが加わります。

 

香りはノンエイジのフレッシュさに加え、「若葉、青りんご、ジャスミン」といった、より複雑で華やかな香りが開いてきます 。

味わいも、ノンエイジの軽快さに「ふっくらとした甘み」と「コク」が加わり 、フルーティーさをしっかりと感じられます。

余韻も、ただキレが良いだけでなく、「甘く柔らかなスモーキーさ」が心地よく続きますね 。

 

公式テイスティングノートの比較

サントリーの公式サイトに掲載されている、ノンエイジと12年のテイスティングノートを並べてみると、その進化が分かりやすいです。(出典:サントリー白州 公式サイト ラインナップ

項目白州(ノンエイジ)白州12年
明るい黄金色明るい黄金色
香りすだち、ミント若葉、青りんご、ジャスミン
味わい軽快で爽やかな口あたり、ほのかな酸味ふっくらとした甘み、クリーンな味わい
余韻かすかなスモーキー、すっきりとしたキレ甘く柔らかなスモーキーさ、キレがよい

(※白州18年や25年 、限定品 などは、さらに複雑な熟成感が加わります)

 

白州はスモーキーさが特徴?

白州はスモーキーさが特徴?


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「白州はスモーキー」とよく聞きますよね。

これは白州の個性を語る上で、とても重要なポイントです。

はい、その通りで、白州の特徴の一つにスモーキーさが挙げられます。

 

では、山崎はスモーキーではないのでしょうか?

そして、そのスモーキーさとは一体何なのでしょうか。

 

スモーキーさの源泉「ピート」とは?

ウイスキーの原料は「大麦麦芽」ですが、この麦芽を乾燥させる工程で使う燃料によって、ウイスキーに香りが付きます。

この時、スコットランドなどで伝統的に使われてきたのが「ピート(泥炭)」と呼ばれる、ヒースなどの植物が長年堆積してできた燃料です。

 

このピートを焚いた煙で麦芽をいぶすことで、あの独特の燻製のような香り(スモーキーフレーバーやピーティーさと呼ばれます)が麦芽に移るんです。

 

白州の「ほのかな」スモーキーさの秘密

ウイスキーファンの方が「スモーキー」と聞くと、よくスコットランドの「アイラモルト」のような、正露丸や消毒液にも例えられる強烈な煙の香りを想像するかもしれません 。

 

ですが、白州のスモーキーさは、それとはまったく異なります。

白州蒸溜所では、スモーキーな原酒(ピーテッド麦芽から造る原酒)と、スモーキーではない原酒(ノンピート麦芽から造る原酒)の両方をつくり分けています。

 

私たちが普段「白州」として飲んでいるボトルは、これらの原酒をブレンダーが絶妙にブレンド(ヴァッティング)したものです。

スモーキー原酒は、あくまで「アクセント」として、ほのかに香るように設計されているんですね。

 

(出典:サントリー公式サイト「白州 ラインナップ」)にあるように、公式の表現でも、ノンエイジは「かすかなスモーキー」、12年は「甘く柔らかなスモーキーさ」といった言葉が使われています。

この主張しすぎない上品なスモーキーさが、白州の持つ森の新緑 やミントのような爽快感と見事に調和して、味わいに複雑さと奥行きを与えているんです。

 

山崎はスモーキーじゃないの?

では、山崎はスモーキーなウイスキーを造っていないのかというと、そんなことはありません。

 

山崎のレギュラーボトル(ノンエイジや12年)の味わいの特徴は、ミズナラ樽 やワイン樽 などが織りなす「華やかさ」や「芳醇な甘さ」にありますが、山崎蒸溜所もスモーキータイプの原酒を製造する技術を持っています。

 

事実、免税店限定品として「山崎 SMOKY BATCH The First」 のような、山崎らしい熟成感とスモーキーさを調和させたボトルがリリースされることもあります。

ただ、定番ラインナップの個性としては、山崎=芳醇・華やか、白州=爽快・スモーキーと覚えておくのが分かりやすいと思います。

 

限定品のスモーキータイプ

ちなみに、白州はレギュラー品でも「ほのかに」スモーキーですが、そのスモーキーさを前面に押し出した限定品も時折リリースされます。

例えば、過去に発売された「白州 ヘビリーピーテッド」 や近年の「白州ピーテッドモルト」 シリーズは、その名の通りピートの個性を強く感じられるように造られており、レギュラー品とはまた違った力強い味わいが人気を呼んでいます。

 

山崎も同様に「山崎 SMOKY BATCH」 のような限定品を出すことがあり、両蒸溜所の懐の深さを感じますね。

 

響や知多との違いも解説

響や知多との違いも解説


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「山崎」や「白州」について調べていると、必ずと言っていいほど「響(ひびき)」や「知多(ちた)」の名前も出てきますよね 。

これらはすべてサントリーが誇る素晴らしいウイスキーですが、実はウイスキーとしての「分類」や「役割」が根本的に異なります。

 

この違いがわかると、ウイスキー選びがもっと楽しくなりますし、ご自身の好みがどのあたりにあるのかも見えてくるかなと思います。

 

最大の違いは、ウイスキーの「種類」です。まずは一覧でその違いを見てみましょう。

銘柄分類主な原料蒸溜所味わいの役割(イメージ)
山崎・白州シングルモルトウイスキー大麦麦芽(モルト)単一(山崎 or 白州)個性の「核」(ソリスト)
知多シングルグレーンウイスキーとうもろこし等(グレーン)単一(知多蒸溜所)味わいの「土台」(伴奏)
ブレンデッドウイスキーモルト原酒 + グレーン原酒複数(山崎・白州・知多)全体の「調和」(オーケストラ)

この表だけだと少し分かりにくいかもしれないので、それぞれの分類についてもう少し詳しく解説しますね。

 

① シングルモルト(山崎・白州)とは?

これは前のセクションでも触れましたが、「単一の蒸溜所」の「モルト(大麦麦芽)原酒」だけで造られたウイスキーです 。

蒸溜所の場所や製法といった「個性」が最も色濃く反映されるのが特徴です。

山崎の「華やかさ」や白州の「爽快さ」は、まさにこのシングルモルトならではの個性なんですね。

 

サントリー シングルモルト ウイスキー 白州NVと山崎NV 飲み比べ2本セット  内容量700ml アルコール分43%

 

② シングルグレーン(知多)とは?

こちらも「単一の蒸溜所」(この場合は愛知県の知多蒸溜所)で造られますが、原料が違います。

大麦麦芽だけでなく、とうもろこしなどの穀物(グレーン)を主原料にしています。

 

味わいは、モルトウイスキーに比べて非常に穏やかで、軽やかな甘みを持つのが特徴です。

そのまま飲んでももちろん美味しいですし(知多ハイボール、私も大好きです!)、他のウイスキーの個性を優しく支える「土台」のような役割を果たします。

 

サントリーウイスキー知多 700ml

 

③ ブレンデッド(響)とは?

そして「響」は、上記①と②をブレンドした「ブレンデッドウイスキー」です 。

 

山崎や白州のような個性豊かな「モルト原酒」と、知多のような穏やかな「グレーン原酒」を、専門のブレンダーが匠の技で掛け合わせることで、単一の個性(シングル)とは異なる、複雑で調和のとれた味わい(ハーモニー)を生み出します。

 

サントリー 響 ジャパニーズ ハーモニー 700ml 43度 箱付

 

ポイント

「響」はオーケストラ、「山崎」「白州」はソリスト

この関係性をよく「オーケストラ」に例えられます。

「響」は、サントリーのブレンデッドウイスキーの中で最高峰のランクに位置付けられる、まさに「オーケストラ」のような作品です。

そのオーケストラの中で、「山崎」は華やかなヴァイオリンの音色、「白州」は爽やかなフルートの音色といった「ソリスト(主役)」の役割を果たします 。

そして「知多」は、それらの音色を優しく包み込み、全体のハーモニーを奏でるための「土台(伴奏)」となるんです。

ですから、「山崎・白州・響・知多のランクは?」と聞かれると、価格帯や位置づけとしてのランクは確かに存在しますが、本質的には優劣ではなく、「素材(個性)」と「作品(調和)」という、楽しみ方が違うウイスキーたちなんですね。

(出典:サントリー公式サイト「響」

 

あなたはどっち?山崎と白州の違いを比較

あなたはどっち?山崎と白州の違いを比較


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さて、それぞれの基本的な違いがわかったところで、次に気になるのは「じゃあ、結局自分にはどっちが合っているの?」という点ですよね。

 

味わいの好みは本当に人それぞれですが、飲むシチュエーションや好みのスタイルによって、どちらがより魅力的に感じられるかが変わってくると思います。

ここからは、飲むシチュエーションや好み、そして気になる価格の面から、山崎と白州をさらに詳しく比較していきます。

 

どっちが美味しいと感じるか

どっちが美味しいと感じるか


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これはもう、ウイスキー好きが集まると必ず話題になる、永遠のテーマかもしれませんね(笑)。

「結局、山崎と白州ってどっちが美味しいの?」と。

 

結論から言ってしまうと、これはもう「どっちも最高に美味しい。ただし、美味しさの方向性が正反対」というのが私の答えです。

どちらも世界的なコンテストで数々の賞を受賞している、日本が誇る素晴らしいウイスキーであることは間違いありません。

 

前のセクションでお話しした通り、育った環境(蒸溜所の場所)がまったく違うので、味わいの個性も正反対なんですね。

山崎が「重厚・芳醇・華やか」なら、白州は「軽快・爽快・スモーキー」。

 

なので、「どっちが美味しいか」は、「あなたがウイスキーに何を求めているか」で答えが変わってくる、というのが一番しっくりくるかなと思います。

 

「山崎」が美味しいと感じるタイプ:複雑さと芳醇な甘み

もしあなたが「ウイスキーって、奥深いなぁ」と感じるような、複雑さや熟成感、華やかな香りをじっくり楽しむことに「美味しさ」を感じるなら、山崎がおすすめです。

 

山崎は、ノンエイジ(NV)のボトルでも、ミズナラ樽やワイン樽由来のイチゴやさくらんぼのようなフルーティーさ、そして蜂蜜のような厚みのある甘み が感じられます。

12年、18年と熟成を重ねるにつれて、熟した柿や桃、レーズンやチョコレート といった、どんどんリッチで芳醇な甘みと香りが顔を出します。

 

この「一口でいろいろな香りがする」「時間が経つと味が変わる」といった、複層的な体験を「美味しい」と感じる方には、山崎がぴったりだと思います。

食後に、ストレートやロックでじっくりとその余韻に浸る...

そんな贅沢な時間をくれるウイスキーですね。

 

「白州」が美味しいと感じるタイプ:爽快感とキレのある余韻

もしあなたが「このウイスキー、飲みやすい!」と感じるような、すっきりとした飲み口や、食事との相性の良さに「美味しさ」を感じるなら、白州がおすすめです。

 

白州は、南アルプスの軟水由来のクリーンな酒質 に、若葉や青りんご、ミントを思わせる清涼感 が特徴です。

そして、後口にほのかなスモーキーさ がキレを与えてくれます。

 

山崎のような重厚な甘さとは違い、どこまでもクリーンで雑味がない

だからこそ、和食のような繊細な料理の味わいを邪魔せず、むしろ引き立ててくれます 。

この「爽快さ」や「食中酒としての優秀さ」を「美味しい」と感じる方には、白州が最高の選択になると思います。

 

ポイント

▼あなたはどっち派? 好みの「美味しい」で選ぼう

  • 山崎がおすすめな人:
    「ウイスキーには、熟した果実のような華やかな甘さや、複雑で重厚なコクを求めたい」という方。食後にじっくりと、ウイスキーそのものの複雑な味わいと余韻を楽しみたいタイプ。
  • 白州がおすすめな人:
    「すっきり、クリーンな味わいが好き。森の新緑やミントのような爽快感を楽しみたい」という方。食事と合わせて、ウイスキーの爽やかなキレや、ほのかなスモーキーさを楽しみたいタイプ。

ハイボールにおすすめは?

ハイボールにおすすめは?


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「ハイボールにするならどっち?」というのも、本当によく聞かれる質問ですよね。

これは「どっちが美味しいか」と同じくらい、悩ましいテーマかもしれません(笑)

 

どちらもハイボールにしてもしっかりと個性が残る素晴らしいウイスキーですが、一般的に「白州」をおすすめする声が多いかなと思います 。

ウイスキーに詳しいバーテンダーさんや、サントリーの公式サイトでも、白州はハイボールが特におすすめされていますね。

 

白州ハイボール:爽快な「森香る」体験

その理由は、白州が持つ「森の爽快感」にあります。前のセクションでお話しした、あのミントや若葉のような清涼感、そしてほのかなスモーキーフレーバー...

これらがソーダの炭酸によって一気に引き立ち、弾けるんです。

 

私が感じるのは、ただ「すっきりする」だけじゃなくて、森の澄んだ香りがソーダの泡と一緒に立ち上ってくるような、とても立体的な爽快感です。

まさに「これぞ森香るハイボール!」 という言葉がぴったりの味わいになります。食事、特に和食との相性も抜群ですね。

 

公式推奨「森香るハイボール」の作り方

せっかくなので、サントリーの公式サイトでも紹介されている美味しい作り方をご紹介しますね。(出典:サントリー公式サイト 愉しみ方

ポイント

  1. グラスに氷をたっぷり入れます。(まずはグラスをしっかり冷やすのがポイントです)
  2. 白州を適量(1)注ぎ、マドラーでかき混ぜてウイスキー自体を冷やします。
  3. きりっと冷えたソーダを、氷にあてないようにグラスの縁からゆっくりと注ぎます。(比率は白州1:ソーダ3〜4が推奨されています )
  4. 炭酸ガスが逃げないよう、マドラーでタテに1回だけ、そっとまぜます。(混ぜすぎは厳禁です!)
  5. お好みでミントの葉を1枚、軽く叩いてから入れると、より爽やかさが引き立ちます。

 

山崎ハイボール:芳醇な「ご褒美」体験

もちろん、だからといって山崎のハイボールが劣るわけでは全くありません。

山崎のハイボールも本当に格別です。

 

山崎で作ると、白州の「爽快」とは対照的に、あの華やかな香りと厚みのある甘さが際立ちます。

ノンエイジの持つイチゴや蜂蜜のような甘い香り がソーダでふんわりと開いて、非常にリッチで飲みごたえのある「芳醇なハイボール」 に仕上がります。

 

どちらも素晴らしいハイボールになりますが、好みで選ぶならこんな感じでしょうか。

参考

  • 「食事と一緒に、のどごし爽快な一杯」を楽しみたい時は白州
  • 「食後に、ウイスキーの甘さや香りをじっくり楽しむ一杯」が欲しい時は山崎

といった感じで、気分やシーンによって選んでみるのが一番楽しいかもしれませんね 。

 

初心者へのおすすめはどっち?

初心者へのおすすめはどっち?


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ウイスキーを飲み始めたばかりの初心者の方にも、山崎と白州はどちらも本当におすすめです。

どちらも非常に高品質で、ピリピリするアルコールの刺激や、強すぎる樽のクセが少なく、バランスが取れているのが特徴かなと思います。

ジャパニーズウイスキーの「基準」を知るには最適ですよね。

 

ただ、「あえてどっちかを選ぶなら?」と聞かれたら、私は「好みの飲み方や、今好きなお酒のタイプによりますね」とお答えしています 。

味わいの方向性が違うので、好みによって「美味しい!」と感じるポイントが結構変わってくるんです。

 

すっきり派、ハイボール好きなら「白州」

もし普段からハイボールをよく飲む方、またはジントニックのような爽快なお酒が好きなら、私はまず「白州」をおすすめします 。

 

その理由は、やはりあの「森香る」と称される清涼感。軽やかな口当たりと爽やかな香りは、ウイスキー初心者の方からも「飲みやすい」とすごく支持されています。

 

それに、白州には「ほのかなスモーキーさ」がありますよね 。

これはウイスキーの世界の大きな魅力の一つでもある「ピート香」の、とても上品で優しい入り口になってくれると思います。

まずはこの「森香るハイボール」から試してみるのが、素晴らしいウイスキー体験のスタートになると思いますよ。

 

甘み・香りを楽しみたいなら「山崎」

一方で、「ウイスキーの持つ奥深い甘さや、華やかな香りをじっくり味わってみたい」という方には、「山崎」が断然おすすめです。

 

山崎は、使われている原酒が多彩なこともあって(ワイン樽原酒なども使われています )、とてもリッチでフルーティーな甘みが特徴です。

ノンエイジのボトルでも、蜂蜜やイチゴ、さくらんぼのような甘いニュアンスが感じられるため、いきなりストレートは…という方でも、大丈夫。

 

例えば、ウイスキーと常温の水を1:1で割る「トワイスアップ」にすると、香りが一気に開いてアルコール感も和らぐので、その複雑な香りをじっくり探るのにぴったりです。

もちろん、氷がゆっくり溶けて味わいが変化していく「ロック」もおすすめですね。

 

【まとめ】好み別・最初の一本選び

▼「白州」がおすすめなタイプ

  • ハイボールやジントニックが好き
  • すっきり・爽快な飲み口が好み
  • ハーブやミント系の香りが好き
  • 和食など、食事と一緒に楽しみたい

▼「山崎」がおすすめなタイプ

  • ブランデーや芳醇な赤ワインが好き
  • リッチで甘やかな香りが好み
  • ウイスキーをストレートやロックで試したい
  • 食後に、またはウイスキー単体でじっくり楽しみたい

 

定価や値段はどっちが高い?

定価や値段はどっちが高い?


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さて、一番気になるかもしれない「価格」についてです。

ここは「定価」と「市場価格」を分けて考える必要があって、少し複雑なので丁寧に見ていきましょう。

 

まず大前提として、山崎も白州も、世界的なジャパニーズウイスキーの人気で需要が爆発しているため、「定価(メーカー希望小売価格)での購入は非常に困難」な状況が続いています 。

この点は、購入を検討する上で最も重要なポイントかもしれません。

 

① 定価(メーカー希望小売価格)の比較

まず、サントリーが設定している「定価(メーカー希望小売価格)」 ですが、これは驚くことに、山崎と白州は(同じ熟成年数なら)まったく同じ価格設定になっています。

(出典:サントリー公式サイト 製品ラインナップ

ラインナップ (700ml)山崎 定価(税抜)白州 定価(税抜)
ノンエイジ (NV)7,000円7,000円
12年15,000円15,000円
18年55,000円55,000円
25年360,000円360,000円

このように、メーカーとしては2つのブランドを同格として扱っていることが分かりますね。

 

② 市場価格(プレミアム価格)はどっちが高い?

問題は、この定価で買える機会が百貨店やスーパーの抽選販売などに限られるため 、多くの人が目にするのは、ネットショップやお酒の買取・販売専門店などで売られている「市場価格(プレミアム価格)」です。

 

では、「市場価格はどっちが高いか?」というと、これは明確に「熟成年数が上がるほど、山崎の方が高くなる傾向にある」と言えます。

ラインナップ (700ml)山崎 市場価格(税込目安)白州 市場価格(税込目安)
ノンエイジ (NV)約 10,700円~約 10,600円~
12年約 25,000円~35,000円約 22,000円~
18年約 118,000円~約 85,000円~
25年約 100万円~約 55万円~70万円

ノンエイジではほぼ差がありませんが、12年、18年、そして25年と熟成年数が上がるにつれて、山崎の価格が白州を大きく上回っているのが分かりますね。

特に25年では、倍近い価格差になることもあります。

 

なぜ山崎の市場価格は高いのか?

定価が同じなのに、なぜこれほど市場価格に差がつくのでしょうか。

これはあくまで私の推測ですが、主に3つの理由があるかなと思います。

 

1. 歴史的ブランド価値

山崎は1923年に生まれた「日本初の蒸溜所」 です。

この「日本のウイスキーの始まりの地」という圧倒的なストーリーと歴史的価値が、特に海外のコレクターからの需要を押し上げていると考えられます。

 

2. 味わいの方向性

山崎の「華やかで芳醇、フルーティーな甘さ」 という味わいは、多くの人がイメージする「高級ウイスキー」(例えばシェリー樽熟成のものなど )の方向性と一致しやすいです。

一方、白州の「爽快でスモーキー」 という個性は、やや玄人好みと捉えられる側面があるのかもしれません。

 

3. 「ミズナラ樽」という象徴

山崎の個性を語る上で欠かせないのが、日本固有の「ミズナラ樽」 です。

このミズナラ樽で熟成された原酒がもたらす独特のオリエンタルな香りは、世界中のウイスキー愛好家の憧れであり、これが山崎の市場価値をさらに高めている要因だと思います。

 

注意ポイント

【価格情報に関するご注意(YMYL)】

上記の「定価」はメーカー希望小売価格(税抜)であり、販売店を法的に拘束するものではありません。

また、「市場価格」はあくまで私(のい)が調査した時点での目安であり、価格は日々大きく変動します 。

特に熟成年数の長いボトルは、データC(YMYL分析)で触れたように「高額商品」であり、その購入は家計や資産に影響を与える「経済的安定」に関わるトピックです 。

購入の際は、価格や販売元をよくご確認の上、信頼できる店舗から、ご自身の責任において慎重にご判断くださいね。

 

人気やレア度はどう違う?

人気やレア度はどう違う?


ウイスキーガイド イメージ

「人気」と「レア度」、これも本当によく聞かれるポイントですね。この2つは似ているようで、少し意味合いが違うかなと私は思っています。

 

人気はどっち? 好みによる「両A面」

まず「人気」についてですが、これは「どっちが美味しいと感じるか」という話とほぼイコールかなと思います。

結論から言うと、「芳醇・華やかな山崎」と「爽快・軽快な白州」のどちらも、同じくらい絶大な人気があるというのが私の印象です 。

 

これはもう、好みの世界ですね 。

 

山崎の人気

フルーツのような甘さ や、熟した果実、ミズナラ樽由来の白檀(びゃくだん)のような複雑な香りを求めるファンからは、山崎が熱烈に支持されています 。

「これぞ日本のウイスキーの王道」といった安心感とリッチな味わいが人気ですね 。

 

白州の人気

一方で、森の新緑やミントを思わせる清涼感 、そしてキレの良いほのかなスモーキーさを愛するファンからは、白州が絶大な人気を誇ります。

「ハイボールにするなら絶対こっち」という方も多いです 。

 

どちらも世界的な賞を総なめにしてきた実績があり、人気は「甲乙つけがたい」というのが正直なところだと思います。

 

レア度はどっち? 市場価格から見る希少性

一方で「レア度(入手のしにくさ)」については、少し状況が違うかもしれません。

 

大前提として、どちらも定価で買うのは非常に難しいです。

ウイスキーブームと原酒不足で、お店の棚に普通に並んでいることはまず期待できません 。

 

その上で、あえてどちらがレアかと聞かれると、私は以下のように感じています。

ノンエイジ(NV)

どちらも入手困難ですが、私の感覚やSNSなどでの報告を見ていると、コンビニやスーパーでたまたま180mlのベビーボトルや700mlボトルを見かけるチャンスは、ほんのわずかに白州の方が多いかな…?という印象です 。

もちろん、これは地域やタイミングによるので、一概には言えませんが。

 

熟成年数もの(12年・18年・25年)

このクラスになると、どちらも「極めてレア」です。

定価で買うには、百貨店や大手スーパーの抽選販売 に当選するしか、ほぼ道はないかもしれません。

 

市場価格が示す「山崎」の圧倒的な希少価値

ここで判断基準になるのが、前のセクションで触れた「市場価格」です。

 

ノンエイジでは価格差がほとんどないのに対し、12年、18年、そして25年と熟成年数が上がるにつれて、山崎の市場価格は白州を大きく引き離していきます

 

これは、「欲しい」という需要の強さが、白州以上に山崎(特に長期熟成)に集中していることを示しています。

つまり、コレクターズアイテムとしての「レア度」で言えば、山崎の方が一枚上手、と言えるかもしれませんね。

この山崎の圧倒的なレア度には、いくつか理由が考えられます。

 

歴史的価値

山崎は1923年に生まれた「日本初のモルトウイスキー蒸溜所」です 。

この「日本のウイスキーの聖地」とも言える歴史的ストーリーは、世界中のコレクターにとって何物にも代えがたい魅力を持っています。

 

「ミズナラ樽」という象徴

山崎の個性を語る上で欠かせないのが、日本固有の「ミズナラ樽」で熟成させた原酒です 。

この樽が生み出す白檀や伽羅(きゃら)を思わせるオリエンタルな香りは、世界中のウイスキー愛好家の憧れであり、山崎のブランド価値を象徴するアイコンになっています。

 

こうした要因が複雑に絡み合い、山崎を「ただ美味しいウイスキー」から「歴史的な価値を持つ希少な工芸品」の域にまで押し上げているのかな、と私は思います。

 

まとめ:山崎と白州の違い

まとめ:山崎と白州の違い


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ここまで、山崎と白州の違いについて、蒸溜所の立地という根本的な違いから、そこから生まれる味わいや香りの個性、白州特有のスモーキーさ、そして響や知多との関係性まで、いろいろな角度から比較してきました。

 

たくさんの情報がありましたので、最後に両者の個性をシンプルな比較表にまとめてみますね。

これを見れば、2つの違いが一目で分かるかなと思います。

比較ポイント山崎 (Yamazaki)白州 (Hakushu)
キーワード芳醇・華やか・重厚爽快・軽快・スモーキー
蒸溜所の場所大阪・温暖湿潤な「霧の谷」山梨・冷涼な「森の蒸溜所」(標高約700m)
味わいの傾向複雑で厚みのある甘みクリーンでキレのある飲み口
香りの傾向熟した果実、蜂蜜、ミズナラ樽新緑、ミント、ほのかなスモーク
おすすめの飲み方ストレート、ロックハイボール(ソーダ割り)
価格の傾向 (市場価格)熟成年数が上がると白州より高額ノンエイジは山崎とほぼ同等

そして、この違いを一言で表現するなら、この記事で何度もお伝えしてきたこのイメージがぴったりだと思います。

【山崎(Yamazaki)】
「芳醇・華やか・重厚」
温暖湿潤な土地で育まれた、熟した果実のような甘みと複雑な味わい。じっくりとストレートやロックで楽しみたい、ウイスキーの王道 。

【白州(Hakushu)】
「爽快・軽快・スモーキー」
冷涼な高地の森で育まれた、新緑やミントのような清涼感と、ほのかなスモーク香 。ハイボールでその爽快さを楽しむのが特におすすめ 。

結局のところ、この「山崎と白州の違い」は、どちらが優れているか、どちらがランクが上か、という話では決してありません。

これは、サントリーが誇る二つの蒸溜所が生み出す、素晴らしい「個性の違い」なんですね。

 

もしあなたが「ウイスキーのリッチな甘さや複雑さを体験したい」なら、まずは山崎から試してみるのが良いかもしれません。

逆に「すっきり爽快に、食事と一緒に楽しみたい」なら、白州のハイボールが最高のパートナーになってくれると思います。

 

どちらも定価では中々出会えない状況が続いていますが、もしバーなどで見かける機会があったら、ぜひ一度飲み比べて、ご自身の「好み」を見つけてみてください。

きっと、ウイスキーの世界がもっともっと楽しくなると思いますよ。

 

もちろん、どちらもアルコール飲料ですので、くれぐれもご自身のペースで、健康に配慮しながら楽しんでくださいね。

 

【参考情報一覧】

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